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翌朝も朝から露天風呂に入り、綺麗な青い海を写真に収める。
本当はすっぽんぽんで海を背景に尊さんと記念撮影したかったけど、痴女と思われるのが嫌なので黙っておいた。
だってね……、なんかね。裏垢の人が撮りそうな写真だし。
ピースで目元を隠したりしてね……。
だから、服を着た状態で最後にもう一回記念撮影をして、チェックアウトした。
「おはようございます!」
私はロビーで百合さんたちに挨拶する。
「いやー、お陰様で昨日はのんびりしちゃったわ~。ご飯美味しかったわよね」
「はい!」
小牧さんに言われ、私は頷く。
「大地さん、素敵なお宿のセレクト、ありがとうございます!」
お礼を言うと、彼は照れ笑いする。
「大浴場のある宿はまた別の場所でと思って、初日は移動日だからゆっくり過ごせる所にしたんだ。気に入ってもらえて良かったよ」
「車も格好良かったな」
尊さんがニヤッと笑って言うと、大地さんはさらに照れ笑いする。
可愛い人だ。
「さぁ、今日は忙しいから、ちゃっちゃと動いてしまいましょうか」
ちえりさんに言われ、私たちはあらかじめ呼んであったハイヤーに乗る。
今日はこれから一時間半ちょいかけて、熊野那智大社や那智の滝を観光する。
そのあとランチを食べて、さらに二時間近く車で移動し、伊勢神宮にお参りだ。
お宿は伊勢神宮から三十分ぐらいの所にある、英虞湾に面した高級な場所らしい。
全国に高級レストランやリゾートホテルを展開するひらまるグループのお宿らしく、尊さんも株主なのだとか。
私も東京にあるレストランに連れて行ってもらった事があったけれど、味付けが優しくてとても好みだった。
ハイヤーの運転手さんとは丸一日のお付き合いになる。
「宜しくお願いします」
私たちは挨拶をし、ハイエースに乗っていく。
昨晩はそれぞれの部屋に分かれての宿泊だったし、せっかくなら移動中にみんなでお話できたらいいね、という事で、最高十人乗りのハイエースを頼んだのだ。
前の席の裏にはドリンクホルダーや物入れのネットもあるし、気分は修学旅行だ。
席は二人掛けのシートが三列に、二列目、三列目の横に通路を空けて一人掛けがある。
席順に悩んだけれど、百合さんと将馬さん、私と尊さん、小牧さんと弥生さんペアになり、大地さんは通路を挟んで尊さんの隣、ちえりさんは娘さんたちの隣だ。
「わー、楽しい!」
車が発進し、私はワクワクして窓の外の景色を見る。
「ん、そうだな」
返事をした尊さんはいつも通りのように思えるけれど、ときおりチラッと前の席に座っている百合さんと将馬さんを気にしている。
(はやるでない、ミコよ。いずれじっくりと話せるチャンスがあるから……)
私は心の中で彼に語りかけ、ニヤニヤと笑う。
「そういえば昨晩、大地はどこに泊まったんだ? 小牧ちゃんたちと同室?」
尊さんが大地さんに尋ねると、後ろからブーイングがあった。
「やだぁ~。いくら兄妹でも、うら若き乙女が男と同室なんてあり得ない!」
それを聞き、彼は遠い目で答える。
「俺は……、母さんと同室だったよ……」
「あらやだ、失礼ね大地。この美魔女が同室なのにそんな反応……」
ちえりさんが言い、彼はガックリと項垂れる。
「どんな反応すればいいんだよ……」
みんなで笑ったあと、尊さんはさらに尋ねる。
「婚約者がいるって?」
「ああ、うん。音楽関係じゃなくて、呉服屋関係で知り合った、和服が似合うしっとりとした美人だよ」
「ヒュ~!」
後ろから二人がはやし立てる。
「尊と朱里さんと、大地と、どっちが先に結婚するかしらね」
百合さんが言い、私と尊さんは顔を見合わせる。
「ど……、どっちでしょう」
照れ笑いをすると、車内がほっこりとした空気に包まれる。
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コメント
1件
わー、新エピソード嬉しいです🤍✨ 朝から露天風呂と青い海…尊さんとすっぽんぽんで写真撮りたい気持ち、めっちゃ分かります(笑)裏垢のあの構図、わざわざ言葉にしちゃう朱里さん好きです。 ハイエース移動の席順、百合さんと将馬さんペアの前の席に尊さんがチラ見してるの、尊さんの気持ちがにじみ出てて可愛いなって思いました。大地さんの婚約者エピもほっこりしました!