熊野光一
「今回の授業は能力ありでドッジボールだ。
ルールは、普通のドッジに能力を使っていいってだけだ」
なるほど、そのために2クラス用意したのか。
あ、ちなみに今取り仕切ってるのは向こうの先生だ
「この授業の目的は能力の特訓だからな。そこのところ忘れないように」
『はい』
「よし、それじゃあレインのボールからで。始め!」
ボールは今、俺の手にある。そして俺は内野だ。
一旦普通に投げるか
ービュンッ
「ちょ、はや」
ードンッ
相手に当たった球はそのまま外野へと飛んでいった。
まずはワンヒット。
ちなみに、外野には真条がいる。
ーパシッ
そしてそのまま真条が球をとる。
「いくよ、熊野」
「カム、カム」
ーギュンッ
外野からとてつもない回転をかけられた球がこちらに飛んでくる。
その軌道にいた相手をついでとばかりに当てて俺の手に球が収まった。
「あの二人、能力使ってないよな?」
「見た限りでは」
「素であれかよえげつないな」
味方が何か言っているが一旦無視だ。
「いくぞー」
そう言って俺は球を投げる。
そこからは俺と真条の”軽い”キャッチボールの最中に相手が巻き込まれていき、
それだけで試合が終わった。
ーピッピッピー
「試合終了。『レイン』の勝利」
〜つづく〜
あとがき
僕はドッヂが苦手でした。
避けるのだけは美味かったんですけどね。
皆さんはどうですか?