ifと別れ家に帰って仮眠をとってから、朝になり、バイト先である有名ファストフード店に足を運ぶ。朝の匂いを身体で感じ近くの神社の横道を通るとチリリンとどうやら自転車の鈴の音が鳴ったのがわかった。
「ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙にきぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!グッッッッッドモーーーーーニーーーーーング!!!」
「おぉ、ほとけか!!おはよ!昨日はごめんなぁ!!」
「全然いいよぉぉぉ!!」
ママチャリに乗り全力疾走の親友であるほとけを見送る。彼もまた、同じくバイトに行くのだろう、やはりどの時代も金がないと言うのは深刻な問題だ。フリーターの俺らはこの冬も懐寂しく生きるしかないのだ。朝から元気よくほとけに挨拶を貰ったのだ、今夜の事も含め頑張るとしよう。
朝から6時間ぶっ続けで客をさばききり、もうすぐで休憩という所までやっと来れた。有名ハンバーガー屋のお客というものはパティの場所が少しズレているだとかポテトの塩がたりないだとかで、店員に文句を言ってくる。そんな、お客の対応をしながら考えていたのは、異常すぎる強さを持つという幹部たちの対処方法だ。どうにかして欲しいという彼女の願いは組織を根本的に潰してから始まるものだから、組織との正面衝突は避けられないだろう。足りな過ぎて混乱状態にある脳の働きを無理矢理活性化しても、思いつくのは爆弾を投げ込むだとかそんな、小学生が考えるような内容だ。
「次のお客様どうぞ〜ご注文はお決まりでしょうか」
「あ、あの、悠佑さん、、おは、なし、、が少し、、したくて、、、来ちゃいました。」
脳内がお花を咲かせているような状態から一気に目が覚めた。頭が起きたと思うと同時に何故何故という単語が襲ってきた。
「あ、えと、バイト、、もうすぐ、、終わるんですよね、終わったら、、むかいの、、カフェに来てください、待ってます」
「え、あ、はい、わかり、、ました、」
バイトが終わり、指定されたカフェへ向かう。店内に入るとカランコロンと鳴り昔ながらの空気が身体を包む。すると、奥から手招きをして、誘う女の姿がある。
「悠佑さん、こっちです」
「急に、、、俺のバイト先きて、、どうしたんすか、?てか、なんで、俺のバイト先わかったんすか?」
「あぁ、それは、知り合いの、、風俗嬢に、、聞いて。」
「この、時間にあの場所に働いていると聞いたんですか?」
「え?まぁ、はい」
頭の中を取り巻いていた何故の原因がわかった。あいつに聞いたのか。そうしたら、今まであった違和感が理解出来た。
「もしかしてなんすけど、、、あなた、りうらっていう男に告げ口されあのコンビニに来ましたか?」
「えへっ、やっぱり、バレちゃいましたか、、、流石ですね悠佑さん。りうらさんの言う通りだ」
大方この女はりうらに相談しりうらは悩みを解決してくれるであろう俺を紹介したのだろう。この女があの日コンビニに来たのは俺が話しかけると考えたから。全く、風俗だとか水商売をするような奴はみんな、裏をとってくるから、怖いものだ。
「りうらは、俺の事をなんて紹介してきたんすか?」
「えと、悩んでる人をほっておけなくて、裏社会にも通じてる、優しくて頭のいい人だって、言ってました。」
「んで、俺を騙して、悩みを解決してもらおうと思ったんすか。」
「いや!解決して欲しいって言うのは、本気で、、彼の事も、、たすけて、、欲しいし、、」
その後俺は今分かっていることを全て言って自分の考えも話した。すると、暑くなったのか腕をまくる彼女の腕に疑問を浮かべた。腕には青く滲んだ痣があった。
「その腕の痣どうしたんすか?」
「あぁ、これは、、彼と昨日、、少しだけ会える事になって、お家デートしてたら、喧嘩になっちゃって、、その時に殴られた痕です。」
驚いた。自分の彼女が身を呈して我が身を助けてくれようとしているのに、喧嘩如きで彼女を殴るとは、、最近の男は草食系、、、いや、絶食系と呼ばれるような男ばかりだが肉食系もまだまだ存命のようだ。
「あ、私もう、時間なので、、、お代は私が払いますね。」
「あざす」
俺は、女性と離れたあと珈琲をすすりつつ考えた。この後は、取り敢えずホテル街に行くとしよう。りうらに問いただす必要が出来たからな。今夜のことも考えるとホテル街に行って後悔はしないだろう。
赤治りうら
プロの風俗嬢。それ以外は謎に包まれている。
本日二度目の投稿ですね。感想待ってます。
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もう本当に、大好き