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天日干し
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仁人side
俺はメンバーの柔太朗と付き合って2年になる。
告白は柔太朗からしてくれた。
俺は柔太朗がグループに加入した時から好きだったから、告白された時は本当に嬉しかった。
付き合い始めた頃は、何をするにも一緒だった。
仕事が終われば「一緒に帰ろ」と言ってくれたし、家に帰ってからもくだらないことで笑い合った。
俺の好きなものを覚えてくれて、俺が疲れている時は何も言わずに隣にいてくれた。
……あの頃は、俺のことをちゃんと好きでいてくれてた。
でも最近の柔太朗は違う。
話しかけても素っ気ない。
俺といる時間より、他の人といる時間の方が増えた。
仁人「柔太朗、今日家でご飯食べる?」
柔太朗「ん? あー、今日勇ちゃんとご飯だからいらない」
スマホから目を離さず、そう告げる柔太朗。
仁人「……そっか」
なんでもないふりをして笑う。
仁人「じゃあ、気をつけてね」
柔太朗「うん」
それだけ。
柔太朗はそのまま玄関へ向かっていった。
扉が閉まる音が、やけに大きく聞こえた。
今日も……か。
最近、ずっとこうだ。
太智とご飯。
勇斗と買い物。
舜太と仕事終わりに話してた。
俺には「疲れたから寝る」と言っていたのに、勇斗とは夜遅くまで電話していたこともあった。
別に、メンバーが嫌いなわけじゃない。
むしろ大切な仲間で友達だ。
だからこそ、何も言えない。
「俺より他の人といる方が楽しいの?」
そんなこと、聞けるわけがない。
……聞いてしまったら。
「うん」
そう答えられたら、俺はどうすればいい?
太智「仁人、最近どうした?」
ある日、太智がそう聞いてきた。
仁人「え?」
太智「いや……なんか元気ないやん」
仁人「そう?」
太智「そうやで。めっちゃ分かりやすい」
俺は笑って誤魔化した。
仁人「ちょっと疲れてるだけ」
太智「……ほんま?」
仁人「うん」
太智は何か言いたそうに俺を見る。
でも、それ以上は聞いてこなかった。
その優しさが、今は少し苦しかった。
誰かに「大丈夫?」って聞かれたら、泣いてしまいそうだったから。
その日の夜。
ベッドに横になって、柔太朗とのトーク画面を開く。
最後に柔太朗から来たメッセージは、
柔太朗『今日帰るの遅くなる』
たったそれだけ。
俺はしばらく画面を眺めたあと、
仁人『わかった。気をつけて帰ってきてね』
と送った。
既読はつかない。
……もう寝たかな。
そう思おうとした、その時。
画面に「既読」がついた。
でも、返信は来なかった。
仁人「……そっか」
胸の奥が、ぎゅっと痛くなる。
昔なら絶対に返してくれた。
『仁人も早く寝ろよ』
『おやすみ』
『大好き』
そんな言葉が当たり前にあった。
今は、ない。
俺はスマホを伏せた。
仁人「……好きなのは、俺だけなのかな」
口にした瞬間、自分の声が震えた。
涙が一粒、頬を伝う。
仁人「なんで……」
付き合って、もう2年なのに。
俺は今でも柔太朗のことが好きなのに。
仁人「なんでこうなっちゃったんだろう……」
誰もいない部屋で、俺は声を押し殺して泣いた。
柔太朗に嫌われたくない。
でも。
嫌われてしまうくらいなら、その前に俺から離れた方がいいのかもしれない。
そんな考えが、少しずつ頭の中に浮かび始めていた。
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新作出しちゃいました。
吉田さんが初めに傷つく感じの話が好きなので1個目のと似たようなのになっちゃうかもしれません!
コメント
3件
分かります…💛が傷ついて報われていく系が大好きです😘 続き楽しみに待っています!
おお……これ、めっちゃ刺さるやつだ。 普段はバトルばっか読んでるんだけど、こういう静かにじわじわ来る恋愛モノもガチで響くわ。 特に「既読ついたのに返信がない」と「昔は当たり前だった『大好き』が今はない」って描写、心臓ぎゅってなった。好きなのに怖くて本当のこと聞けない仁人の気持ち、すごく伝わってくる。 よすさん、やっぱ「傷つく側の心理」描くの上手すぎる。続き気になるし、仁人がどうなっちゃうのかドキドキする…!