テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
天気は快晴で遠くの山も見えるほど空気は透き通っていた。
オフィスでナチスと日帝が話していると、目の下に濃い隈ができたソ連が入ってきた。
ナチス「おはよう。」
ソ連「……あぁ、お、おはよう」
一拍遅れて返事が返ってくるが、その様子はどこかぎこちなかった。
ナチスはどうしたのかと声をかけそうになったが、聞いてはいけない気がしてやめてしまった。
ソ連は寝不足で疲れているのか、仕事も手についていない様子だった。
ソ連が寝かけていたらしく、ナチスは肩をトントンと叩いた。
しかし、ソ連は驚きと怯えた表情を見せ、
ナチスの顔を見るが目があった途端、すぐに逸してしまった。
ナチス「どうしたんだ、今日はいつもより元気がないぞ。」
ソ連「何もない。どうでもいいだろ、」
ナチス「でも、私は心配で…」
ソ連「少し飲み過ぎてしまっただけだ。大丈夫だよ。」
ナチス「な、ならいいんだが。」
しかし、昼食の時間になっても、彼は弁当を食べようともせず、ぼんやりしているだけだった。
ナチス「なぁ…!何かあったんだろ、教えてくれよ。」
ソ連「ほんとに大丈夫なんだ。何もないからさ。」
ナチス「私たち親友だろ、困った時はお互い様じゃないのかよ…」
ナチスは詰め寄りたい気持ちを我慢して、冷静をなんとか保って話す。
ナチス「今日、ずっと目合わせてくれないッ……!」
ソ連「…すまんっ、嫌な気にさせちまったか…?」
その言葉にビクリとして、おろおろとナチスの目を見つめるソ連。
急いで謝罪の言葉を投げかけた。
ナチス「お前が元気になってくれないと、ずっとモヤモヤしたままだよ。」
ソ連「ごめん、」
ナチス「私、何か悪い事したか…?それなら、すぐに謝るからッ」
ソ連は否定しようとするが言ってしまえば、
昨日のことも話してしまうそうで、首を横に振ることしか出来なかった。
定時になってソ連が上がろうとすると、ナチスが声をかけた。
ナチス「一緒には帰れないのか…?」
ソ連「あ、あぁ、ごめんな、親父がちょっと風邪になってて。」
ナチス「ロシア帝国なら今日の朝、パチンコ屋に入ってったぞ。」
しばらく沈黙が続く、2人の間に重苦しい空気が漂う。
ナチスが一歩、ソ連に近づくが、ソ連は半歩退いてしまった。
ナチス「…ッ、あの、さ。俺のこと、嫌いになったのかッ…?」
ソ連「そんなことない!!」
ナチス「じゃあ、どうしてだよッ……!」
ソ連「……」
ナチス「前はもっと気軽に話してくれたじゃないか…」
『前』という言葉に俺の頭がズキッと痛む。
昨日、思い出した記憶の断片たちがフラッシュバックする。
『「お前は何も悪くないぜ、気を病むなよ…」「うるっせぇ!俺が、俺がちゃんとしてれば…!」』
思わず漏れそうになる嗚咽を必死に堪える。俺が、悪いだけだから…
息ができなくて咽せそうになる。
苦しい。苦しい。苦しい。
ソ連「うっ、あぁっ…!ゔ、おぇッ、ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい」
ナチス「えぇっ!?どうしたんだよ!な、泣くなって…」
突然の出来事に私は驚いた。いつもなら、すぐに相談してくれたのに。
事の成り行きを見守っていた日帝も、
自分がこの場にいてはいけないと思ったのか、早々とオフィスから出て行ってしまった。
一体、彼の身に何が…何が、起こったのだろうか。
パニックになっているソ連の耳には聞こえぬように、
小さな声で「淋しいな…」と、呟いてしまった。
コメント
9件