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チャイムが鳴る。
教師が教室に入ってくると、固まっていたグループがそれぞれの席に散らばった。
そして何の進展も無いまま授業が終わった。
昼休みだ。
私はすぐさま彼女たちの所へと向かう。
彼女たちはいつもお弁当を食堂で食べているため、そこで話し合えないかという魂胆だ。
「話し合いましょう」
彼女たちは流石に教室では殴ってくる気がないのか、眉をひそめ私を一睨みすると何も言わずに教室を去ろうとする。
「着いてこないで!!」
私に着いてこいという訳ではないらしい。
このままの雰囲気で話し合いなぞ出来るはずがない。
仕方ないので私は大人しく引き下がった。
「私、あれからも彼女たちに何かしたのかしら」
本当に疑問だ。
1人呟くと、横で女こえー、と言って笑っていた男子生徒がふと私の呟きに返答を返す。
「多分あれだぜ?
お前がすっぽかしたプレゼンの件」
「2週間も前からずっと?
それは流石に根に持ちすぎじゃない?」
その件で怒っているのは知っている。
だからこそ不思議なのだ。もう怒りが収まってもいいほどの時間は経っている。
「あー…
あとお前のその、無駄な一言を付け足す所にも怒りを助長させてる原因だわ…」
そうなのか、それは初めて知った。
私は思わず口を両手で抑える。
そういえば確かに何度か私が発言をした後に微妙な雰囲気になったことがあった。あれは私が余計な発言をしたことが原因であるらしい。
「マジ?
もしかして今初めて気付いた?」
「これからは気をつけようと思うわ。
でも今まで誰にも忠告されたことがないから、それで怒っているのかは分からないけど」
「おーおー、それだよその一言。
絶対にいらねぇし、絶対にそれに怒ってんだよ」
おっと。
男子生徒は呆れたように私に言う。
それなら私は、口に出す言葉を半減した方がいいのかもしれない。本当に申し訳ない。
それが原因なら私は誠心誠意謝ろうと思った。