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🫘「あかん、めっちゃ緊張してきた。」
🐸「いざ大きな物事を目の当たりにすると急に緊張しますよね。」
🫘「せやで。」
ついに闘技バトル祭当日。
ここは闘技場の控え室。
本番に向けて気持ちの整理をつけている最中だ。
「勇者御一行様、こちらへどうぞ!」
⚡️「おっ、来たな。」
スタッフに着いて、バトル場に向かう。
🌙「ここが闘技場か…凄いな…。」
💭「やば〜!?めっちゃしっかり作られてるしなんなんここ!!凄すぎる!なぁごまめ!?」
🫘「……イカつい。腹痛なってくるわこれ…。」
本番に弱いタイプだったごまめ。
こういう大舞台は慣れていないのだろうか。
🍯「あっ!相手さんの入場だよ!!」
俺たちが入場し終えてまもなく、王様の娘のチームが入場してきた。
🕯「うわ…めっちゃいんじゃん…。」
さすが王様、連れてくる部下の量も半端じゃない。
見る限りだと10人はいる。
🦊「おっ、ついに来たな!!お前たちと戦うのを楽しみにしてたんだぞ!!」
あれが王様の娘か。
「レディース&ジェントルメン!!ついにやって参りました、闘技バトル祭!!本日戦っていただくのはこの2チームです!!」
ナレーターの声が闘技場内に響き渡る。
伴って観戦者たちの声援が上がる。
「まず1チーム目は、我らがデーマド王の娘、マシュ様のチームです!!」
ここでも大きな声援が上がる。
どうやらファンも多いみたいだ。
🦊「みんなありがと〜!!今日のうちは普段よりも強いよ!!みんなの応援がうちの力になる!!」
また声援があがる。
これだと勝ってしまった後気まづくなりそうだな…。
「続いて2チーム目は、巷で噂の世界のヒーロー、はるー勇者のチームです!!」
ありがたいことに少し声援が上がった。
しかしマシュに対する声援よりかは小さく聞こえた。
「それでは両者の意気込みを伺ってみましょう!まずマシュ様、お願いします!」
🦊「まぁうちが負けるわけないよね、なんてったって変化の使い手だし、うちはいつ何時も最強なんだよね!ふーん!!」
変化の使い手?つまり何かに変身できると言うことなのか?
「そうですね!そして武闘家であるマシュ様はチカラ、素早さ共に凄まじいものを持っておられます!!」
⚡️「あいつ武闘家なのか。」
🕯「武闘家なのに変化使えるってどういう仕組みなの。」
⚡️「多才なんだろ、きっと。」
「続いてはるー様、お願いします!」
👾「はい、私達も日頃からトレーニングを重ねてきておりますので、力には充分自信があります、私のチームは僧侶や戦士、ガナーに加え、死神や盗賊、侍や探検家など幅広い職業の人材を率いております、何がなんでも勝利を収めたいと考えております。」
「なるほど、確かに皆さん違った服装とオーラを放っておられますね、これは期待できそうです!!」
「それではまもなくバトルスタートです!両チームは定位置にお戻りください!」
もうすぐ始まる。
印象づけと心の準備は完璧。
あとはいかに“へま”を出さないこと。
自分たちの協調性を信じて立ち向かうだけ。
「では、バトルの幕が上がります、レディーファイト!!」
ついに始まった、ここからは全力でたたみかける。
まずはこちらから先制攻撃を仕掛けたい。
俺とマリさんとあろまちゃんで3方向から狙い撃ちを試みる。
正面、右、左から突っ込もうとした途端、
「アタックバリア!!」
王の部下達が物理攻撃を無効化するバリアを生成した。
🕯「はぁ?意味わからん。」
🌙「策士だなぁ…。」
もう物理攻撃は無理かと半分諦めていた。
⚡️「コンディクト!!」
そうマナトが唱えた途端、相手のバリアが消え去った。
🌙「えぇ!?」
🕯「何したのか知らんけどありがとう。」
⚡️「この魔法は相手の特殊効果を打ち消す能力があんねん、凄いやろ。」
まさかそんな魔法をマナトが持っていたとは……。
とにかく物理攻撃を仕掛ける。
🌙「まじん斬り!!」
🕯「回転斬り!!」
2人は左右から一気に攻撃を押し進めている。
俺も正面から一気に切りかかる。
🦊「うちもなんか攻撃しなきゃだな。」
そう言ってマシュは後方に下がり、なにやら気を溜め始めた。
数秒後こちらに向かって走ってきた。
🦊「おら!!正拳突き!!」
思いっきりぶん殴られた、痛い。
さっき聞いた通りこいつは武闘家、本当に凄い力を持っている。
🐸「私も行きます。」
雑種さんは相手側の後方へと回り、後ろから攻撃を仕掛けた。
🐸「状異斬!!」
どうやら相手を切りつけ、能力低下効果を付与したようだ。
💭「雑種さんつよ。」
⚡️「あいつちゃんと強かったんだな。」
今更強さに気づいてもらえた雑種さん。
🐸「だから私強いって言ったじゃないですか…。」
🦊「やばい、だいぶ押されてる、そろそろ変化使ってもいいよね。」
どうやら“変化”とやらをついに使うらしい。
🦊「変化!!」
なんとマシュは九尾の狐に変身した。
🫘「なんやあのイカついバケモン。」
🍯「さすがにヤバくない……?」
🦊「ふふ、うちの力舐められちゃ困るな〜?本当のバトルはここからだよ!」
一旦全員定位置に戻った。
🦊「あれ?引き戻っちゃうの?まぁいいや、喰らえ!!炎塊落!!」
なんと頭上からとてつもなく巨大な炎の玉が落ちてきた。
もれなく8人全員、大ダメージを食らった。
💭「あっつ、急すぎるって。」
🐸「あれは初見殺しすぎる…。」
🍯「マナト!!早く回復して!!」
⚡️「あーあーあー、そう急かすなって、チユラーマ!!」
チユラーマ…?!なにそれ、初めて聞いたんだけど…。
💭「え、すご、全員回復したんだけど!?」
⚡️「これは全体回復効果があるんや、便利やな。」
全体回復は凄い便利。
いつの間に覚えたんだろうか…。
🫘「やばい、こんなこと言うてる場合ちゃう!!また攻撃仕掛けようとしてきてるで!!」
既に10人いた王の部下は3人まで減らした。
残りはマシュを含めて4人。
先に部下の方を全員倒しておいた方がいいだろう。