そこから俺たちのグループはしばらくTVの露出が極端に減った。
出演していてもあまり映らないとか、冠番組も急遽短縮され別番組に差し替えとか。ドラマなんかも、出演シーンが大幅とまではいかなくともカットされていたりした。
世間は当たり前のようにざわついていた。『誰か何かやったの?』という声もあるが、説明のない中でのこの扱いに苦情も多く寄せられているらしい。
💚「めめ」
阿部ちゃんがリビングに入ってきた。
電気をつけることも忘れていたようで、気付けば部屋は真っ暗。
そこを迷わずソファの俺の所まで歩いてきて、隣に座る。
💚「俺、◯◯さんを怒らせたの?」
🖤「……」
💚「隠さなくていいよ、どう考えてもあの日からだもん」
🖤「阿部ちゃん」
💚「つぶれたし何か失礼な事しちゃったのかな、それならちゃんと謝りたいし、言ってくれたら」
🖤「阿部ちゃん!」
言葉を遮ろうと名前を呼んだ声は自分でも驚くほど大きかった。
阿部ちゃんも固まっている。
🖤「俺のせいだから……阿部ちゃんは何もしてない」
💚「…嘘」
🖤「嘘じゃない。ねぇ阿部ちゃん、何であの時自分だけあんなに酔ったと思う?」
その一言で、阿部ちゃんの顔色はサッと変わった。
💚「もしかして…」
🖤「ごめんなさい。阿部ちゃんをつぶしたのは俺」
💚「◯◯さんに言われたの?」
黙って頷く。
🖤「でも、やっぱりこんな騙し討ちは間違ってるから…途中で帰った」
💚「…俺、どこまでされたの?」
🖤「何もされてない、これは本当」
そっか、と阿部ちゃんは俺を抱きしめる。
💚「最低」
🖤「うん」
💚「でも、ちゃんと止めてくれたんだね」
🖤「そんなの……」
そんな優しい事を言われる資格はない。
でも阿部ちゃんに優しく撫でられて、俺はずっと消えずにいた罪悪感を全て吐き出してごめんなさい、ごめんなさいと謝り続けた。
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阿部ちゃんあめぇな。