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~Y学園 1-A~
臼見沢「あり、をり、はべり、いまそかりは、う行変格活用と申しましてですね…」
古文の授業中、臼見沢先生は黒板に文字を書きながら小難しいことを言う
アゲハは真面目に授業を受けているが、左の机をチラリと見やる
アゲハ「………;」
左はジンペイの席。
相変わらずモモを枕にしながら気持ちよさそうに寝ている
そんな様子を見て、アゲハ、コマ、そして、Y学園に入ってから仲良くなった『たまたま』ボーイの玉田マタロウは苦笑いする
マタロウは窓を見やった
マタロウ「(僕は、中学生になった。
憧れのY学園に入って1ヶ月、今でも夢のようだ。
入学の時はいきなりの大事件に巻き込まれたけど、至福の日常を過ごしている。
何故、至福なのかというと……)」
そこでマタロウはアゲハに視線を向ける
視線に気づいたアゲハはニコリと笑いかける
マタロウ「/////(この学園で1番の美少女と言っても過言ではない
アゲハさんがいるから。
そう、僕はアゲハさんに一目惚れしてしまったんだ!)」
マタロウがそこまで説明すると、チャイムが鳴る
チャイムの音に、ジンペイが伸びをしながら起きる
マタロウ「やっと起きた?」
ジンペイ「いや~、こう暖かいと眠くなるじゃん?」
アゲハ「ノート写してないだろうから、私の見せてあげるよ」
ジンペイ「サンキュー、アゲハ!」
コマも前の席からやってくる
コマ「よく寝てたね」
すると、廊下からとんでもない音と声が聞こえる
?「てめえ!ぶっ殺す!!」
その直後、とんでもなく大きな爆発音と風が起こる
コマ「喧嘩!?」
ジンペイ「おっ、マジ!?」
ジンペイは走っていってしまう
そこで丸くなっていた怨霊であるモモンガの『モモ』も立ち上がる
モモ「おお!モモもいくですねぃ!」
そのままジンペイの後を飛んで付いていく
アゲハ達も廊下に出る
廊下に出たジンペイは驚きの声を上げる
ジンペイ「うおっ!スッゲ!」
すると、向こう側から物凄いオーラを放った男___雷堂メラがやってくる
メラ「今日こそ片をつけてやるぜ!!」
どうやら相当怒っているらしい
両手には何故か2本の箒が
アゲハ「メラ先輩!?」
そこで、壁に激突して穴をあけた学園1のイケメン___九尾リュウスケが
手にデッキブラシを持ちながらメラに歩み寄る
キュウビ「フッ、1年生の教室にまで迷惑をかけるとは…
大人げないゴリラの相手は実に疲れる」
デッキブラシをクルクルと回し、ビシッと構えるその姿は、
本当に学園1のイケメンかと疑うほどにキャラが違っていた
そもそも中2の分際で箒やデッキブラシで喧嘩をする時点で幼稚である
力に関しては大人より上回っていると思うが(壁に穴開けたから)
メラ「女どもの前でヘラヘラ媚を売る尻軽男に言われたくねぇな!!」
メラもビシッと構える
2人は同時にバッと飛ぶと(くだらない)戦いが始まる
そんな2人の戦いをジンペイは「スゲェ!」という
まあ、確かにある意味すごいが
そこでジンペイがあることを思いつく
ジンペイ「よ~し!」
ジンペイは自分の教室の掃除道具入れを開け、
トイレのスッポンとデッキブラシを持つ
ジンペイ「俺も混ぜた貰おっと!…おっ!」
ジンペイがまた何かを思いつく
ジンペイ「おーい!お前らも行こうぜ!面白そうだぞ!」
そう言ってニッと笑うジンペイ
そんなジンペイを見て他の生徒は掃除道具入れから道具を取り出し、行ってしまった
ジンペイ「ほらアゲハも!一緒に行こうぜ!」
そういってジンペイはアゲハの手を握る
アゲハ「えっ、いや、私は別に…」
ジンペイ「さあ、レッツゴー!」
アゲハが言い切る前にジンペイは走り出してしまった
マタロウ「こらー!ジンペイ君、廊下を走るなー!
っていうかそれ以前にアゲハさん連れていくなーッ!!」
コマ「そうだよ!アゲハちゃん嫌がってるよ!」
マタロウとコマの嫉妬の声はジンペイには届かなかった
そんな様子をバケーラが身体を起こし見る
そして
バケーラ「オデも行く~!だド!」
と言ってジンペイたちの後を追いかけていった
マタロウ「バケーラも!?」
沢山の生徒がジンペイに影響され、チャンバラごっこ(掃除道具で)をしている
そのうち生徒は表に出て遊び始めてしまった
そんな様子をマタロウは頭を抱えながら叫ぶ
マタロウ「なんでこんなことにィ~ッ!?」
そんな様子をキンヤと娘であるエマが覗く
キンヤ「ん?あれ?今日は大掃除か!?」←違う
エマは兎のウー助を抱きかかえながらアゲハの名を呟く
エマ「アゲハちゃん…?///(今日も相変わらず可愛い…)」
その顔は、ほんのり赤い
チャンバラごっこにはいつの間にか、応援団やチアガールまで来て
もはやカオスである