声主の方を見ると____
治崎だ____
治崎「おい、そこで何をしてる…
遅いと思って見に来てみれば。
ここはラブホじゃねぇんだぞ。」
と。
弔くんは
私から離れ
「…地下をぐるぐる歩かされた。
蟻になった気分だ
どうなってんだヤクザの家ってのは…」
と、少々怒り気味に答える。
すると、
治崎は
治崎「ふん…こっちだ、案内する。」
と背を向け私たちを案内する。
治崎「誰がどこで見ているか分からないし、客が何を考えてるかわからない。
地下からルートをいくつか繋げてある。応接間も地下の隠し部屋にあたる」
そんなほんと迷路みたいで分かりにくい事して…
まあそれだけ慎重ってことなのかなあ?
『…ものすごく、治崎さんは用心深いんですね』
私がそう言うと
治崎「…当たり前だ。ルートは一部の奴らしか知らない、感謝するんだな」
……
お互い、黙りながらテクテクと道を歩く____
そして____
治崎「この部屋だ。」
ガチャッ
入るなり、弔くんは
「はぁ、やっとだ。疲れた…」
と、私の肩に頭を寄せる。
『お疲れ様、弔くん』
と声をかけると
「フゥ…後で癒してね」
そう、耳元で囁く____
『なっ!?///』
癒す…!?な
、ななななにをどうやってでございますか!?///
『もう〜〜弔くん!!///』
だなんて、その言葉1つで顔を真っ赤にしてしまった私はパタパタと自分の手で顔を仰ぎながら答える。
「…ふふ、可愛い」
だなんて弔くんは言う。
と
治崎「おい、いつまでイチャついてるんだ。
要件を早く話せ
時間が無いんだ、早くしろ」
治崎さんはソファーに座り、貧乏ゆすりをしてる。
『ごめんなさい…』
と私は言うが
弔くんは謝りもせずに、ソファーに
ドスンッ
と座ったかと思えば、足を机にあげる。
私も隣にゆっくり『失礼します…』と小声で言いながら座る____
と
治崎「足を下ろせ。汚れる」
キレ気味で言う治崎さん。
当たり前だよ!!!!!www
『弔くん!ちゃんと座って!人の前でこんな事しないの!』
と、言うと
「…凛、うるさい。黙って」
と怒られた。
いやいや、弔くんは良くても私が見ていていい気分じゃない。
人様の前ではせめてお行儀よくしないとね?
だから
『足をおろして弔くん。人様の前ではお行儀よくしないと嫌いになるよ?』
と怒り気味で言ってやった。
すると
「………………」
スッ
弔くんは黙って、足を机から下ろし
ちゃんと座る。
『うん、偉い、弔くん』
そう言って笑うと____
一部始終を見ていた治崎は
「…ヴィランのボスも好きな女には頭があがらないようだな。
どうだ、そこの女、そんなお行儀の悪い餓鬼より俺の方がお前を楽しませてやれるぞ。
…こっちへ来ればいい。」
そう、手を伸ばそうとした____
が
ガチャッ
ポンッ!
白い長いくちばしのよくわからない生き物が出てきた!?!?!?
『えっ!?なに!?』
なにこの生き物〜〜〜〜
そして、治崎さんの座っているソファーの端に乗ると
ミミック「先日の電話の件だっ!
条件次第で俺たちに与するとは本当なんだろうな!?」
と。
すると弔くんは真面目に
「都合のいい解釈をするな。
そっちはヴィラン連合の名が欲しい。
俺たちは勢力を拡大したい。
お互いニーズは合致してるってわけだろ
お前たちの目的を話せ。
自然な事だ。
名を貸すメリットがあるのか検討したい
もっとも…」
そう、その先を言おうとした時だった。
『きゃっ!?』
何者かに髪の毛を引っ張られる。
そして
首に手を回され、
カチャ
銃を頭に押し付けられる____
怖い、
怖い____
「調子に乗るなよ…」
「さっきから自由すぎるでしょ、
この女、どうにかしちまうぞ?」
声がする、
けれど怖くて私は震えて____
何も悲鳴が声が出ない
弔くん、弔くん助けて____
弔くんはジロっと私を拘束している人…?たちを今まで見たことも無い顔で睨み
「凛を離せ…お前ら。
凛になにかしてみろ。
そもそも…お前らの使い捨ての雑魚。こちとら仲間1人の命とコンプレスの腕1本分だぞ
多少は譲歩してくれないと割に合わないってのに、、
凛に手ぇ出してみろ…
お前らに選択の余地はないぞ」
そう、怖い声で言うと
治崎「…離してやれお前ら」
治崎さんは言う。
と
パッ
銃や首の手が離れ____
私は、____
先程の恐怖で、安堵して
その場で気を失ってしまった____
__________
弔くんが何か言ってるのが聞こえる。
「個性増幅の力を使って一体どうする?」
治崎「全ての理を壊す。無に返すんだ」
「ほう?どうやって…」
治崎「それはまだ話せない」
と
弔くん…?が私の頭を撫でる。
「…………こいつがいればそのお前らの目的は果たせると思うが。」
治崎「?一体どういうことだ」
「こいつの個性…無効化を使って……」
あ、また____
意識が_______
_________
気がつくと、私は弔くんに膝枕をされていた。
そして
治崎さんの家ではなく
いつもの弔くんの部屋に戻ってた。
『あれ…?』
と口に出すと
弔くんは私を見つめ
「凛…起きたの?」
と。
あれ、私あの後____
「…凛は何も考えなくていいよ」
弔くんはそう言って私の頭を撫でる。
優しく、
優しく____
本当に怖かったんだ、
初めて銃を頭に押し付けられる感覚____
悪いヴィランに襲われた時の何も抵抗できない、何も知らない人に無理やり体を拘束される感覚____
思い出しただけで、涙がポロポロと流れる____
「凛…?どしたの?泣いてるの?」
弔くんは心配そうに私を見つめる。
心配かけたくないな____
『だっ大丈夫だよ!』
そう言って起き上がる私。
だったけれど、
「凛、震えてる」
体がまだ感覚を覚えてる。
「凛、本当に大丈夫?」
そう言って弔くんは優しく私を抱きしめる____
そしてそのまま______
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