先輩、好きだなんて言わないで
episode1 可愛い後輩
初投稿。大目に見てね。
⚠あてんしょん⚠
bon×qn 🍆⬆🍌⬇ R18
学パロ、
今日は一段と冷え、指先が悴む。
もう2月も終わりに差し掛かり、俺は
次で晴れて高校二年生。1年もあっという間
だったな、と思う。なんの変哲もなく、
つまらなくはあったが。そんなことを
ふわふわと適当に考えながら家に帰る。
日が落ちて、風が強まり、早く帰りたい。
と思ったその時だった。
「君、どこの子?」
なんだと振り返ると 歳のいった
男性二人組だった。いわゆるおじさん 。
きっとそういう意味だろう。
「ん?なんだ男か…」
どこからどう見ても男でしょ。
こんなこと結構頻繁にあるもんだから
「すみません。忙しいので。」
と適当に返して帰ろう。と思っていた。
だが、世の中の汚い大人は簡単じゃなかった。
ガシッ
勢いよく肩を掴まれ接吻が出来そうな距離まで
顔を近づけられる。
「俺、男でも全然イケるんだわ。」
顎を掴まれ、乱暴にキスを落とされる…勢い。
手も悴んで上手く力が入らないし必死に
抵抗しても無理だった。人通りは極めて少ないし
俺と気色の悪いおじさんたちだけ。
ただ怖くて、震えることしか出来ない。
「いやぁっ…!」
グイッ
急に視界が明るくなり、思わず目を瞑る。
『おいおい、大丈夫ですか?』
目を開けると、違う変なおじさん。
「ん、いやぁっ!!」
変なおじさんから変なおじさんに助けて
貰って大混乱。きっと今俺は涙目だ。
『人の顔みてそれ言う?泣かないでヨ!』
焦った口調で慰める彼はよく見ると顔が
よく整ってるおじさんだ。
『キス…された?ちょっと遅かったかな…?』
きっと優しいおじさんだ。そんな感じが
する。
「キス…されてないと思います。」
『んはぁ、良かった良かった。』
安心するしゃべり方であやされる。
『ところでキミ、可愛いね?』
「え…?」
やっぱり駄目なおじさんだ。逃げなければ。
支えられた体を起こし、ぺこりと頭を
下げ、足早と帰路に戻る。
『いや!!ちょっと待ってヨ!!』
「イヤです!来ないでください!」
追いかけても来ないけどちょっとやらかして
しまった…という表情。
『俺はぼんじゅうる!キミの名前は!!』
なんだその映画のワンシーン的なセリフ。
遠ざかる声に何故か返してしまう自分。
「おんりーです。覚えないでください。」
『ナニ、ソレ…』
風のように帰ってしまった彼は一体
何だったのだろう。
『ちっちゃくて顔が可愛くて…好みだったな。』
はぁ…こんなこと言ってるから 引かれちゃうん
でしょ。と思って
焦って顔をぶんぶん 振って 頭を冷やす。
また会えるかな…と少しの思いをこめて
この道が少し好きになった。
翌朝、今日もなにも起こらないつまらない
一日が始まった。されるとしたらナンパ
ぐらい。昨日のぼん…ほん…ぼんなんとか
って人は何だったのだろう。急に
可愛いね。なんてきっと頭が吹っ飛んで
いるんだ。俺、男だし。
今日も今日とて強風が吹き荒れ、前髪が
飛んでいく。サイアクだ。
目もよく開けられないけど朝早いし
人気が一切としてない。朝の景色を
独り占めしている気分がしてとても良 …
『おはよう、おんりーちゃん。』
「んわっ!??」
当たり前のように横で彼氏ズラする男。
急に後ろから話しかけられたせいで変な
声が出る。辞めていただきたい。
『んはは~、可愛いね~』
「誰なんですか…って…」
「制服…?そういうシュミ…?」
当たり前のように着こなす制服は
よく似合い、まるでキラキラ!青春
してます!と言わんばかりの学生だ。
若く見えるもんだな。と思う。
『え…?おじさんだと思われてる? 』
「は…?」
『あそこの学校のキラキラ2年生なんですけど』
ずっとおじさんだと思ってた人が同じ学校の…
「はぁ…???」
腰が抜ける。なんだか失礼に思えてきた。
『カワイイ後輩ちゃんかな…?笑』
学生と聞くと大人っぽくて色気を増した
ぼん…ナントカさんの妖艶に光る瞳を見て
とろんとしてしまう。
『んは…好み』
『名前覚えててくれた?笑 』
1番聞かれたくないトコ。震える俺に
自分の首元にあったマフラーを優しく
巻きながら問う。
「ん…いいんですか?」
昨日助けられるときに少し抱かれたけど
その時の落ち着く匂いがして、眠気が
する。
「ぼん…ぼんさんありがとうございました」
覚えてる箇所だけで呼んでしまえ。と
ヤケクソになるが、結構しっくりきた。
『ぼん…ぼんさん?笑笑』
笑いを堪えられないぼんさんは俺の顔を
覗き込みながら
『カワイイあだ名をありがと』
と笑っている。明らかに煽られたな。
「てかおんりーちゃんってなんだし。」
最初呼び慣れてるかのように呼んで来た
名前はまたまた煽られてる気がして。
ふんっとそっぽを向いて拗ねてやると
それが堪らない様な顔をして手を握ってき た。
「変態。」
そう返すと待ってましたと言わんばかり。
表情に出やすい上、相当この人変態だ。
『オレ、おんりーちゃんが好きだわ。』
慣れたようにそんな言葉を言う彼は
俺の手の甲にそっとキスを落として。
「んぇっ!?」
流石の行動にまた変な声が出る。
恥ずかしい。
ニヤニヤと笑う彼はカワイイね。と言い続ける。
「マフラー、返しませんから。」
そんなこと言うなら、こうしてやる
と放った言葉が 返って逆効果であることを
早くに悟るべきだった。
『はぁ…笑、全く無自覚な子だネ。』
ぎゅっと抱き寄せられ、ぼんさんの柔らかな
匂いに包まれる。恥ずかしくて、理解できなくて
顔が熱くなる。
『オレ、やっぱおんりーちゃんが好きだわ。 』
「そう…ですか」
声を振り絞って言う。きっとぼんさんには
バレてるだろうけど。
「俺はぼんさんが嫌いです。」
と照れ隠しに言っておいた。
ぼんさんはまたニヤニヤして
『そうネ。』
と言った。
別にぼんさんが好きなわけじゃないけど。
ただの変態できっと弄ばれてるだけだ。って
そう自分に言い聞かせてぼんさんに手を振った。
『おんりーちゃん!』
…!?
空耳か、とドアを見るとあの先輩。
(なになに、先輩?)
隣の席のおらふくんがニヤニヤと見てくる。
「知らない。誰だろうね。」
昼休みにまで押しかけてくるなんて。
(はは!!流石に行ってあげたら~?)
親友のMenまで合流して二人に煽られる。
「はいはい、なんですか。」
諦めて先輩の元へ駆け寄る。
ぎゅっ
『はぁ、おんりーちゃん不足。』
「!?」
「いや、ちょっ」
いきなり抱き寄せられ、顎クイをされる。
やっぱりイケメン…いや、違う!
「へんたいっ!」
どんっと突き放し睨みつける。
『んわっ!』
びっくりした様子だが、また笑ってる。
『上目遣い破壊力たけ~笑』
「違うし!」
また煽りをいれられて、ムカつく。
『今夜も楽しみだね♡』
「はぁ!?」
やっぱりヤバい奴だ。おらMenの視線も
気になるし、隣に筋肉マッチョいて
ちらちら見ちゃうし!
[ちょっとぼんさぁん笑辞めてくださいよ笑]
いきなり筋肉マッチョが喋りだす。
ぼんさん…?ぼんさん呼び流行してんの?
『嘘嘘、笑ごめんねおんりーちゃん。』
「最低。」
飛んだ変態に絡まれ、おらMenに事情聴取
をされる。疲れる昼休みだ。
もうあんな校則違反サングラス知らない。
制服はイケナイぐらい着崩してるし、
とりあえず身長が高くて威圧感がはんぱない。
Theチャラい人だ。
帰りも誘われたけど1人で帰ろ…
「あ」
(どした!?)
何かを思い出したのかと前のめって
聞いてくるおらふくん。
「いや…」
昨日助けてくれなかったらどうなってたんだろ…
と考えると身の毛がよだった。
あの人、頼りになるかもしれない。
常に冷たくしていればただの依存型SP
になるのでは…と怖い発想をした。
(付き合っちゃう!?)
「付き合わないけど…?」
(応援するよ!全力で!)
おらMenは盛り上がってるけど嫌いだし…!
[何ですかアレ?笑可愛いですね笑笑]
『捕るんじゃないヨ?』
[捕らないっスよ笑笑ははは!!]
教室への帰り道、親友ドズルさんと
盛り上がる。相変わらず怖いぐらいゲラだ。
[どこで出会ったんスか?笑笑]
『昨日運命の出会いしちゃって…ふふ 』
[ははは!毛嫌われていましたけど?笑笑]
『あの子なりの愛情表現なのヨ。』
[ポジティブおじさん笑笑]
『おじさんじゃないですぅ笑』
そんなバカな話をしながら自販機で
立ち止まる。そういえば喉が渇いた。
[でもぼんさんが好きそうなカンジでしたね笑?]
まだこの話続けるつもりか。悪い人だな、
と思いつつ、カフェオレを購入した。
『そうネ。ツンデレの代表格みたいなコよ。』
[そんな感じします笑笑]
顔から仕草、 性格、無自覚なところまで
全て愛おしい。
帰りは逃げられるかな。と思ったけど
捕まえてそのままお持ち帰りしてしまおう。
と変なことを考えてカフェオレを一口
口に入れた。
おかえりなさい。誤字脱字はお許しください。
初心者ですのでそこら辺もお許しください。
悴む→かじかむ
接吻→せっぷん
と読みます。
良かったら仲良くしてください❗
🦍🍆🍌⛄️🐷様箱推しです。
ぺるるは フランス語で真珠という意味です。💎
END.
NEXT▶👍🏻100 オネガイシマス🙏🏻 ̖́-💞
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