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赤
赤『ねぇっ!!起きてよっ…、』
『ねぇ…ポロポロ』
親友が、死んだ。
絶望の底にいた、中学時代。
楽しくなんかなかった。
あの子以外の友達なんか、親友なんかいなかった。
ずっと、ひとりぼっちだった。
高校生になり、今までを忘れて楽しもうって思った。
辛くなるから、 あの子に会いに行くことはやめて。
赤『あははっ笑』
親友ができた。
7人という意外にも多い人数で青春を送る。
でも、また一人いなくなった。
犬が好きで、毒舌で可愛くて
あの子と同じように、この世を去っていった。
あれから俺は前と同じになった。
時が戻ったみたいな感覚。
フラッシュバックして暴れてしまって、
いつかみんなに見捨てられるんじゃないか って思うときがあった。
でも、ずっと親友でいてくれた。
赤『ねぇ、』
『俺の実家の近くに行きたいんだけど、』
『ついてきてくれない?』
そんな提案をした。
紫『いいけど、どうしたの?』
赤『ちょっと…親友に会いに行きたくて』
桃『え、俺達行っても大丈夫なん?』
赤『大丈夫だよ。』
青『え、どんなとこ!?』
赤『んー、田舎よりかなぁ…』
黄『へ~!赤ってそんなとこに住んでたんですか?』
橙『なんか意外やな〜』
赤『また休みの日に行きたいから、予定聞きたい。』
そして決まった当日。
朝から色々なことを思い出して、苦しくなって、泣いて。
でも、でも……
赤『あっ!みんなー!』
青『あっ!いたー!』
黄『ここは田舎でしょ…』
橙『いや田舎ってほどじゃないやろ?』
黄『でも…』
紫『その話はいいから!』
桃『こいつらずっとこんなこと話してんだよ笑』
赤『…笑』
『あー、じゃあちょっとついてきてくれる?』
青『はーい!ワクワク♪』
黄『花屋さん…?母の日とか…』
紫『母の日は近くないけど…』
赤『…ガーベラで、白色とピンクと黄色で…』
桃『なんで花?』
赤『んー、必要だからね。気持ちも伝えたいし。』
桃『ま、いっか。』
赤『線香と…あと…』
橙『…ゆっくりでええよ。』
赤『…ありがと。』
赤『…ついた。』
黄『赤の親友のいる場所、か。』
赤『行ってくるね。』
『みんなも、ついてくる?』
桃『行くよ。挨拶くらいはしなきゃな。』
赤『……久しぶり。』
『会いに行けなくて、ごめんね…』
『ありがとう。』
『俺、みんなと前に進むよ。』
『前に。』
𝐸𝑁𝐷𓂃𓈒𓏸◌
ガーベラの花言葉は、『常に前進』『希望』
ピンク色は『感謝』など。
白は『希望』など。
黄色は『友情』など。