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現場入りしてすぐ、内山は落ち着かなかった。
内山昂輝(心の声)
(昨日の……あれ、夢じゃなかったよな……ていうか、朝からLINE来たし。「今日はもっと見つめていい?」って……なんだそれ)
自由と目が合うたびに、心臓が変な音を立てる。
向こうは、いつも通りの笑顔……
……に見せかけて、
ちょいちょいウィンクとかしてくるの、やめてほしい。
スタッフ:「じゃあマイクチェックいきまーす」
内山がマイク前に立ったそのとき。
後ろからそっと、自由が近づいてきて――
入野自由(小声で):「昨日のキス、まだ残ってる?」
内山昂輝(小声で):「ちょ……やめてくださいって……!」
入野自由(小声で):「赤くなってるよ、耳」
内山昂輝(小声で):「うるさいっ……!」
収録の合間も、ちょくちょくちょっかいをかけてくる自由。
収録スタッフ(控え室):「なんか今日の内山くん、挙動不審じゃない?」
音響監督:「入野くんとやたら距離近くない?」
中村悠一(共演者):「あれだろ。青春だな、青春。若いっていいなあ」
神谷浩史(ボソッと):「いや、自由は前からああだろ……でも……なんか今回は本気の目してる……?」
内山昂輝(心の声):
(やばい……マジでバレる……なんでみんなの前であんな普通にできるんだ、自由さん……)
極めつけは、休憩中。
入野自由:「ねえ、内山。これ、あーんする?」
内山昂輝:「……っ、やめて……誰か見て……!」
中村悠一(隣で):「お前ら付き合ってんの?」
内山&入野:「ッッ!!?」
静まり返る楽屋。
入野自由:「んー……それは、秘密」
内山昂輝:「や、やややや違……っ!!ちがいます!!」
小野大輔:「あっはは!青春だ~~~!甘酸っぺぇ~~~!」
シーン終了
笑われるわ、茶化されるわ、ツッコまれるわ。
でも――なんだか、楽しそうだった。
そして、内山の心の中では少しずつ、
「この人といたら、どうなるんだろう」っていう未来が、輪郭を持ち始めていた――。