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あの時の違和感は何だったのだろうか-
僕はあれから直ぐ様探偵社に戻った
何と無く早く戻りたいと思ったからだ
僕は探偵社に着くなりトコトコと足音を立てながら一言も発せず自身の席へと座る
彼奴は何だったのだろうか
変な奴…
だけで済めばまだ善かったのだが、
僕は絶対彼奴と何処かで会っている
推理だとか、憶測だとかそんなのではない
自身の感覚がそう告げているのだ
‘‘彼奴を知りたい‘‘
僕は彼奴の事について調べ始めた
あれから暫く経った、黄昏時のことだった
『乱歩さん、そろそろ休んではどうですか?』
不意に声を掛けられた
乱「…嗚呼、国木田か…別に、大丈夫さ」
国「ですが乱歩さん、少し糖分を摂らないと…!」
乱「いい、大丈夫だから、!邪魔しないで」
国「…はい、」
太宰治…ポートマフィアの首領、
包帯を右目に巻いている特殊な人
年齢22の身長181cm…
彼の事を調べ尽くした、
だが、僕の心の中のモヤモヤはさっぱり晴れなかった
寧ろ、どんどん有り得る筈の無い‘‘ナニカ‘‘が記憶の中から出て来ようとしているのが判る
判らない、?僕は彼奴の事を知っている?
僕の不安感を此処まで煽ったのは一度足りとも無い、
何なんだ彼奴は、!誰なんだ…ッ?
『ッはぁ…はぁッ…、』
何だろう、体が怠い、頭痛が酷い、過呼吸になっている?
「乱歩さん、!?矢張り少し休みましょう!」
視界が濁って良く見えない…誰が話し掛けている?
乱「ッあ’’~痛い’’、頭がガンガンする…」
「乱歩さん、!取り敢えず与謝野さんに診て貰いましょう!」
駄目だ、頭を使うと頭痛が酷くなるし、
体なんて動かしたら倒れ込む可能性だってある、
『どうしたんだい?国木田、乱歩さんの机の前で突っ立って?』
嗚呼、今まで話し掛けていた彼は国木田だったか
国「ッ!与謝野女医!乱歩さんの調子が優れなくて…!」
与「乱歩さん、?いつから糖分を摂っていないんですか?」
乱「今は何時だ…?」
国「今は昼の10:21分です」
乱「そうか、有難う」
与「其れでどうなんだい?」
乱「昨日の夕方から何も食べていないよ、」
与「こりゃ糖分不足だねェ、というか此れだけ長時間時間が空いて何も食べていないなんて…」
与「乱歩さん、餓死するよ?」
国「乱歩さん、取り敢えず糖分を摂りましょう」
はぁ、社員に気を使わせる上司はなんて不甲斐ないか…
国「飴です。食べて下さい」
僕は冴えない目で飴を取り、口の中に入れた
段々と頭痛が引いていく、矢張り糖分不足だったらしい
与「乱歩さんは頭を良く使うンだからまめに糖分を摂らないといけないよ?」
乱「むぅ~!そんなこと、自分が一番判ってるし!」
与「もう言い返せるぐらいは回復してるね、」
国「善かったです、餓死なんてされたら探偵社が無くなっていたかも知れない、」
乱「其れは言い過ぎ、探偵が居なくなった程度で探偵社は潰れる訳無いじゃん、」
乱「なんたって!僕の大事な仲間だもん!」
其れを聞いた二人は笑いながらそうだね(ですね)と言ってくれた
「江戸川乱歩よ、僕の妹、銀の事を教えてくれ、」
急に来てそんなことを言われた
無論、この僕が来ることを想定していなかった訳では無いのだが
乱「芥川、何故妹を助けたい?」
芥「愚問だ、親愛なる我がたった一人の妹を助けたいと思うのは当然だろう」
乱「芥川、善く聞け。君の妹は-」
『ポートマフィアに居る』
芥「…そうか、有難う」
彼はそう言いながらマフィアの本拠地に攻め行った
『僕も新人に甘くなったな、』
そう呟きながら自身を哀れに思ったのだった
芥川が出ていって少し経った時のこと、
僕はある可能性が見えた
芥川が銀の敵で太宰を殺す可能性だ
『不味い、彼奴に死なれては困る』
時間が無い、彼奴の事を知りたい、教えてくれ
行くしか道は無いのか…
どうせ僕の異能力超推理でポートマフィアの本拠地は何処か判っている
僕は探偵社を飛び出した、
ポートマフィアへの道のりも知らぬままに
太宰…太宰ッ!
本当に僕はどうしてしまったのだろうか、
彼奴に逢ってから毎日が可笑しい、
彼奴のことが心配で彼奴のことが知りたくて堪らない、
此れは新手の異能力なのか?そういう病気なのか?
そんな訳も判らない中、僕は必死に街中を走り回った
太宰…太宰…太宰!初対面だった筈の彼奴の為に!
待っててね、太宰
続-
後書き
久しぶりにバカップルな太乱を書きたかったんです。
多分次回で終わりです。