テラーノベル
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神山高校の門付近。
授業が終わって、多くの生徒が帰る中、
一人の違う制服を着た学生が、こちらに向かってものすごい勢いで突進してくる
「ねっねちゃ〜〜ん!!」
「わぁ!?」
その学生…えむがいきなり飛びついてきた
「迎えに来たよ〜!」
「ちょ…えむ!勝手に学校に入っちゃダメっていつも言ってるでしょ!!」
「えへへ〜!」
「だってみんなのこと大好きだもん!!」
ゔっ…可愛いっ…
末っ子ならではの破壊力っ……
「もうっ!次はダメだからね!」
とか言って許しちゃうんだよね……
「あ、司くん達だ〜!!」
「ほんとだ。司達も終わったんだ」
そこにはいつもどうりの、笑顔の司と類がいた
「あ……ねえねえ寧々ちゃん!」
「……うん」
「何があったかわからないけど……。」
「ちょっとスッキリしたみたい」
たまには喧嘩もするけど、仲間が笑顔になったのをとても嬉しく思った
「よし。これで、一通りの通し稽古は終わったな」
いつものワンダーステージで、みんなで次の演目に向けて練習を重ねていた
「つっかれた……」
「寧々ちゃん、よく頑張ってたよ〜!」
僕は機材の確認の為にその場を離れた
「…おや?」
「ん?どうしたんだ類」
僕の様子をみかねて、司くんが小走りでやってくる
機械を開いた中は空になっており、ラストで使う紙吹雪や花弁がなくなっていた
さらに使い過ぎで消耗したのか、少し部品を交換する必要がありそうだった
「ショーで使う小道具の在庫が切れてしまったみたいでね」
「ショーは来週だから…」
「今週末、買いに行く必要があるみたいだ」
「おお、見るに、かなりの量必要なみたいだな」
「人手があると助かるから、みんなで行けたらいいのだけれど…」
「あいつらに頼んでみるか」
「おーい!えむ!寧々!」
「なぁ〜に〜??」
「そっちに行けってこと?」
「今週末、ショーの小道具を買いに行きたいのだけれど、3人とも、予定は空いているかい?」
「今週末は……ごめんね!」
「あたし、お家の用事があって行けないの!」
「それはしょうがないな」
「私も…」
「ああ…この前家族で出掛けると行っていたねぇ」
「うん、なんか記念日らしいから…ごめん」
「謝らなくていいよ。楽しんでおいで」
「ありがと」
となると、残りは…
「オレは空いているぞ!」
「今週末はオレと類の2人で買い出しだな!」
ふたり…2人…2人!?司くんと!?
「ん?どうした?そんなに動揺して?」
「え!?し…しししてるかい?」
「類にしては珍しい……」
「そんなに2人で心配なら…力自慢の同級生や冬弥達を誘ってくるが?」
それは…なんだか…
「だ…大丈夫さ!2人でも、司くんならば問題ないと思うしね!!」
「そうか!!そんなに頼って貰えて嬉しいぞ!」
満面の笑み…そんな顔をしてくれるなら嬉しいに越したことはないね
「ん…そろそろ時間か…」
「では類!駅で待ち合わせだぞ!時間は後ほど連絡する!」
「分かったよ…」
2人きり…これは実質…
「デートじゃないかい?」
翌日、学校の屋上。
僕は今日も、いつも通りサボっている
「…どういうこと???」
隣には同じくサボっている瑞希がいる
「今日、いきなり呼ばれたと思ったら……」
「今週末、司くんと2人で買い出しに行くことになったんだ」
「うん…それがデートだと?」
瑞希は訝しげな様子でこちらを見る
「ああ。いままでこんなに意識して買い出ししたことは無いから…」
「是非とも恋のキューピット瑞希様に助言をいただきたいと思ってね」
「…分かった、手伝う」
声のトーンは低いが、とてもやる気に満ちた目でこちらをみてくる…
そして、決心したように
「類。私服で行くの?」
「ああ…そのつもりだが…何かおかしいかい?」
すると、急に唸り出して…
「いや…私服で行くこと自体はおかしくないんだけど……」
「類の私服さ…正直言って…」
「ダサいの」
「………………ああ」
いままであまり、ファッションについては気にして来なかったが…
こんなに面と向かって言われると…
悲しくなるね
「いや…あの!類を傷つけようとしたわけじゃなくて!!」
瑞希がとても焦っている
「大丈夫さ、別に…」
「あああっ!ごめん類〜!」
「と、ととととにかく!」
「類のファッション、ボクに決めさせてってこと!!」
「瑞希が…?」
「放課後でいいから、類の私服を写真で送って!」
「ボクがなんとかコーディネートしてみせるから!」
そうだ、瑞希はファッションによく精通している
ここは頼るのが一番良い選択だと思う
「分かったよ。頼りにしているからね」
「まかせて!頑張るから!」
「あとはデートの内容…」
「うまくいく方法を、類に教えちゃおっと!」
そう話した瑞希の目は…
まるで獲物を狩る猛獣のように光っていた
コメント
1件
らぶなんです