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side 青井ラディ
「メンケア?」
「そう。人質にされた人のメンタルをケアするのも警察の仕事___」
「いいです。帰ってください」
俺は即断った。
嫌いな公務員…
特に大嫌いな兄貴のメンタルケアなんか
絶対に受けるか
「これは仕事なんですー。ちょっとだけでいいから付き合ってよ」
「………」
そう言った兄貴に俺は呆れた目を向けた
絶対これはメンケアじゃないでしょ、
そして俺は半ば強制的に兄貴にある飲食店へ
連れられた。
「今日は俺が奢ってあげるから好きなもの食べてよ」
「じゃあいろんなもん食べてお前の貯金無くしてやる。」
「遠慮を知って???」
「お前相手に遠慮はしない。」
俺は容赦なくいろんなものを頼んだ。
全額出させて足りない分は借金させよ。
「ラディさ、その仮面まだつけてるんだ。食べ物食べる時どうすんの、?」
「ずらすだけ。お前のは取るのか?」
「いや俺のはこれが顔だから。」
「嘘つくな。」
少し笑いながら店員が頼んだものを持ってきた
何で笑ってんだ…
俺は仮面を少し上へずらし、
口だけ出して食べる
「ご飯食べる時くらい外しなよー誰も見ないって」
「嫌。」
「行儀普通に悪いよ〜?」
「へんな青い鬼のかぶりものつけたお前に言われたくないな。どうやって食べてるのかこっちが聞きたい」
「いやこれずらせるから」
「うわぁ…見たくない外すな」
「ひっっど!?」
兄貴がシクシクとしてた。
その年じゃ普通にきついわ。
誰かが来店してきた。警察官だ。
「うわッ…」
俺はフードを深く被る。
仮面の位置を戻す。
「皇帝じゃん!」
大声で読んだ兄貴
よし、後で覚えてろこいつ。
「らだおー!あれ?そいつは…」
俺が兄貴を睨んでいると兄貴は気づいて
少し顔を歪めてた。
何となくわかった。
「ア…ヤベ…」
そう呟いたのも気づいた。
わざとやったとしたら腹立つが、
無意識なのも嫌だな。
「あ!青井ラディさん!?」
ノンデリかよ警察は。
「青井をつけないでもらえます、、?」
「ねーそれ俺のいる前で言うこと、、?」
無視しといた。
兄貴が付け加えて
「あ、この人はさっきコンビの強盗の時人質になってたから今メンケア中。」
「そうなんだな!」
納得するんだ、
「ちなみに青井って苗字とか、名前とか似てるが、血繋がってるのか?」
仲悪いとこに聞くやつじゃないぞ…
どこに置いてきたんだデリカシー。
「あーえっと…」
兄貴が何も言えずに俺をみた
こっち見んなー
「いえ、たまたまですよ。ドッペルゲンガーのように俺たちは似ている…こいつがめっちゃグイグイきたけど俺はそう言うのは苦手でこんな関係なだけです。」
俺は兄貴の代わりに説明する
「らだおって友達いたんだな、!?」
「いるよ俺だって。黄金の世代の2人は友達だし」
「あーーあの2人か。………我は?」
「同期」
「我も入れてくれよ!」
そう言えば皇帝だっけこの人…
闇医者だけど治す機会あったら治して
高額請求してもいいな。
「ラディ?今悪いこと考えたよね」
「さぁ、」
「高額請求とかなら詐欺罪で切るよ?」
「別に…俺は個人医だしおかしいことは何も…あっ」
しまった、そう言えば先輩と一緒にいたんだった…
持ち物検査で気づかれてそうだけど…
「持ち物検査の時点で気づいてるぞ」
「ですよね…はぁ、」
「闇医者と一緒にいたよな。」
「まぁ、、個人医の先輩がその人しかいないって言われたので…」
闇医者なことは隠し通さないと…
逃走補助で切られかねない…
「ラディ闇医者でしょ。」
兄貴がそう言った
「は?何を根拠に…」
「俺のこと嫌いじゃん。俺が市民を救う警察ならラディは真逆。ギャングを救う医者でしょ?兄貴舐めないでよね!」
「あってるにはあってるが…お前を兄だとは思いたくない。兄を気取らないでくれない?」
「あっ、」
兄貴は思わず口を滑らした
マジ口軽いな。
「兄弟なのか!?なんで言ってくれないんだよ!」
「「仲悪いから」だよ、警察官の人。皇帝だっけ?」
「仲悪いのか…、」
「ま、兄弟じゃないけどね。俺はもう行くよ。ご馳走様。できればもう会いたくない。」
俺がそう言って店を出ようとすると
「待って。もう一つ聞きたい。」
兄貴が俺を止めた
「何?できれば早くね」
「ラディはなんでロスサントスに来たの?俺がいるなら、来たくないんじゃないの?闇医者は警察と反対の道だけど、それでも警察とは会ってしまう…」
おそらく、
メンケアと言って俺と店に入ったのも
兄貴が奢ると言って俺が兄貴の財布を
無くそうとたくさん頼むのを見越して、
長居させようと誘導した。
でも聞きたかったことが聞けなかった。
だから今聞いているのか。
「答える必要ある?俺はただこのロスサントスと言う街が気になった。それだけ。」
兄貴が何か言おうとしたが俺は聞かず、
店を出た。
「あいつなんかと、「双子じゃなければよかったのに」な」
俺は1人小さくそう呟いた