テラーノベル
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大学2年・3月。
自宅の直弥。
冬花が抱きついたまま眠っている。
朝日の眩しさで目を覚ます。
「(水……)」起き上がろうとすると、
冬花も目を覚ます。
「どこ、行くの」
「喉、渇いたから」
「…だめ」「行っちゃだめ」
諦めて寝返りを打つ直弥。
「きょう、なんの授業だったっけ」
なんの気なしにつぶやく直弥。
「行かなくていい」と冬花。
「単位落としちゃうよ」
「1日くらい大丈夫よ」
「でも……」言いかけた直弥の唇を、
冬花の唇が塞ぐ。無理矢理舌をねじ込む。
「ここにいて。」
直弥は疲れ切って眠っている。
冬花は直弥の髪を撫でながら、小さく、
「……あなたが好き。」
と呟く。
返事は返ってこない。
冬花の瞳から、涙が一筋こぼれ落ちる。
東京事変『修羅場』。
コメント
1件
えぬたさん、第23話読みました。冬花の「行っちゃだめ」から始まる、あの強引な口づけのシーン、すごく生々しかったです…。一方で、眠る直弥にこっそり「あなたが好き」と呟く姿に、彼女の切なさと孤独が滲んでいて、胸が締め付けられました。最後の『修羅場』という曲名も、この関係性を象徴しているようで、余韻が深いです。えぬたさんの繊細な心理描写、本当に素敵でした。