「ここどこっ?若井、元貴おきてよ!ねぇ!」
涼ちゃんうるさい、もっと寝かせてよ···無視していると身体をぐわんぐわんと揺すられて仕方なく起き上がる。
「もうっ、なに?眠いんだから 」
「寝てる場合?!ここどこ?!元貴も起きてよぉ!」
家で寝ていたはずの俺は大きな···3人で寝ても余裕のあるベッドにいる。
周りは白い部屋で透明のシャワールームとトイレと壁におっきなモニターとその下に白い箱。
壁には照明やエアコンのリモコン。
あとおかしなところは···。
「ドアも窓もないよこの部屋!家で寝てたはずなのに···どうなってるの···」
「りょうちゃんうるさい···」
ようやく元貴が起きてきょろきょろと部屋を見渡す。少しして元貴が3人で話した状況を纏める。
「つまり窓も扉もない部屋に、各自家で寝ていたはずのところを連れてこられて閉じ込められている」
「まぁそうだね、とりあえずは安全そうな場所だけど」
「早く出たいよ、怖い···」
ベッドの隣には冷蔵庫、その中には水やお茶、ジュース、栄養ドリンクなどがあってなかなか気が利いている。勝手に飲むと涼ちゃんが信じられないって顔でこっちを見る。だって喉乾いてたし···。
「たぶんこれは」
「「これは?」」
「◯◯しないと出られない部屋」
「はぁ?なに?どゆこと?」
「お題···ミッションをクリアしないと出られない密室ってこと?」
「そう、たぶん」
「なにそれ?例えばどんなミッション?逆立ちとか?大食いとか?早口言葉とか?」
「涼ちゃん黙ってて」
そんなお題でこれはやりすぎでしょ、絶対そんなわけがない。
「あー、そろそろ出るんじゃない?あのモニターに」
元貴がそう言って3人一斉にモニターを見た瞬間にタイミング電源が入る。
そこには一瞬では、目を疑う言葉が並んでいた。
『セッ◯スしないと出られない部屋』
「意味がわかんない」
「え?若井さんってもしかして、どうて···」
「違うよ!ふざけてる場合かよ···そうじゃなくなんでこんなお題かわからないって意味!」
「···僕ドア探してくる」
涼ちゃんは顔を真っ赤にしてトイレとか壁とかあちこち叩いている。
「ん···下になんかちっちゃく書いてない?」
「ほんとだ···3人のうち1人はウケで準備万端です、ご安心ください···?」
しばらく2人顔を見合わせる。
「お前か?若井」
「違うって···元貴でもないよな?ってことは···」
「まじか···けど涼ちゃんで良かった、俺に任せて。別に誰と誰がとは書いてないから俺と涼ちゃんでいいわけだし」
聞き捨てならない。
「え、それなら俺と涼ちゃんでもいいわけじゃん」
「いやいや、俺でしょ、って···決めるのは涼ちゃんか」
「だな···呼ぶか」
「だね···呼ぼう」
おーい、こっちきてーってシャワールームを探索している涼ちゃんを2人で呼ぶ。
「なに〜?出られそう?!」
「まぁね···あ、モニターの下の箱持ってきて!」
涼ちゃんは素直に箱を抱えて急いで近くにやってきた。
「涼ちゃん···たぶん、出口はないと思うんだよね。けどクリアしたらパッと出られちゃうの、そういうもんなの」
「···うぇ?元貴なにいってんの?」
「俺と若井、どっちか選んで」
どっちか選ぶ、そのお相手を。
元貴の言った意味がわかったのか涼ちゃんが顔をまた赤くした。
「なんでっ、そんなの無理でしょ!それに僕じゃなくて元貴と若井でもいいんじゃないの?!」
へたり、とベッドに座り込む涼ちゃんの手を握る。
「それがね、涼ちゃんが準備出来てるって書いてあったのよ」
モニターが消えた今、涼ちゃんは確認しようがないけど、まぁほとんど嘘ではない。
「なんで···だから僕こんな···やだぁ···元貴も若井も好きだけど恥ずかしすぎるよっ!」
ぷるぷる震えながら耳まで赤くする涼ちゃんはとにかく可愛い。
「恥ずかしくないよ、こんなに涼ちゃん可愛いんだから」
そう言うと部屋の照明が少し落ちて部屋が薄暗くなる···元貴がいいタイミングで消したらしい。
「そうだよ、だから涼ちゃんは安心して。俺か若井、選んでくれたらそれでいいの」
反対の手を元貴がそっと握って耳元に唇を寄せてそう囁く。
「や、やだぁ···選べないよ、だって1人寂しい思いしちゃうし···」
この期に及んでそんなことを気にしている涼ちゃんは優しすぎる。
「じゃあさ、3人でってことになるけどいい?本当は涼ちゃんと2人が良かったけど仕方ないから俺はいいよ 」
「それは···どうなの、涼ちゃん?俺もいいよ」
仕方ない、仲間はずれはいやだし。
涼ちゃんはどうしようかと少し悩んだけど俺と元貴の手を握ると優しくしてね、と呟いた。
可愛すぎる···え、どうしよ、めちゃくちゃその気になってきた。
そっとキスしようとすると反対から元貴の手が伸びて涼ちゃんの顎をもってキスをした。
「んっ····はぁ、若井もしてくれる···?キスはいや?」
これは本当にあの涼ちゃん?
いつもの雰囲気とは全く違う、甘くてとけそうな表情で俺を見つめる。
「いやじゃない···です」
「じゃあ、して···?」
涼ちゃんの顔が近づき、唇が重なる。
ふふ、と笑う余裕があって俺の方が照れてしまう。
「ちょっと俺も···」
「あ、まって···だめだって···」
こんなに否定が少ないだめという言葉があるのかってくらい柔らかい響きで、行動は元貴のキスを受け入れている。
「なんかすごい涼ちゃんの受け入れ態勢···」
「だって···キスされたらだめなの、それになんか···さっきからあそこが熱くて···」
『準備万端ってそういうこと?』
元貴とアイコンタクトを取ると2人で協力して涼ちゃんの服をどんどん剥ぎ取っていく。
「ぅ、ちょ···恥ずかし···っ」
「なんか下着濡れてる···ここのせい?」
元貴が手を伸ばして涼ちゃんのおっきくなったものを撫でる。
「ひぁ···ちが···っ」
「じゃあこっちか」
その奥に手を伸ばして動かすと涼ちゃんがびくん、と身体を強張らせる、でも口から出るのは喘ぎ声ばっかりで。
「んっ、あぁっ、はぁっ···ん」
少し取り残された俺は白い箱を開ける。そこにはローションやら避妊具やらロープ、おもちゃ、猫耳まで···色んな物が入っている。そこから媚薬入りローションなるものを取り出して手に取り涼ちゃんの前の方を撫でた。
「んあぅ!そんな···どっちもはだめぇっ!」
刺激が強すぎたのか泣きそうな声をあげて手を止める。
こっちなら、と胸の突起を濡れた手で撫でながらキスをする。
「ん、あぁっ····いいの、きもちい···!んやぁ···♡」
どこもかしこも気持ちよさそうに感じるのを見ていると可愛くて仕方ない。
「あぁ、やっ、えっ、なんか···あつ···うぅ、やぁ···なにこれ、あそこあついの、触ってぇ···!」
すっかり忘れてた媚薬ローションの効果か、さっき嫌がったそこを触ってほしいとおねだりされる。
「いいよ、いっぱい触ってあげるね」
ぐちゅぐちゅと手を動かすとびゅくっと白いのが出て、涼ちゃんは身体を震わせる。
「ぅ〜っ♡だめぇ、いっちゃった···」
「気持ちよくてよかったねぇ···ここもとろとろだし···」
元貴は涼ちゃんの頭を撫でるとさっきまで指を入れていたそこに押し当てて腰をすすめる。
「ぁぅ、ぅっ、んッ」
「りょうちゃん···いいッ」
ゆさゆさと元貴に激しく突かれる涼ちゃんにキスしながら胸の先をきゅっと摘むと中が締まったのか元貴がやばっと呟いて一番奥に腰を押し付ける。
「んくっぅ···!」
同時にいったらしい2人は抱き合って少し動けないようで···そんな姿に俺は我慢の限界だった。
「元貴どいて···俺もう限界···涼ちゃん、うつ伏せて腰あげて」
力無い涼ちゃんをうつ伏せてお尻を持ち上げるとローションを足してぐっと硬くなった自分のを押し付ける。
すっかり柔らかなそこには簡単に入っていくが、中では俺のにきゅっと絡みついてとにかく気持ちがいい。
「っ···!はっ、やばっ」
「わかいっ···あっ、んんッ」
もう限界だった俺は涼ちゃんの掴んでとにかく腰を動かす。
白い背中を反らしながら感じる涼ちゃんは綺麗でエロくて···あっという間に限界を迎えて一番奥に押し上げると熱いのを注いだ。
「ごめん、いくっ···」
「あっ、僕もっ···!あ、ぁ゙···なかぁ···」
ベッドにへたっと倒れ込む涼ちゃんに元貴が優しくキスする。
俺も汗で濡れた首筋を舐めあげる。
「もう1回いい?俺まだ足りない」
「涼ちゃん俺も···まだまだ出来そう···」
前と後ろから挟まれた涼ちゃんは泣きそうな顔になっている。
それ、余計にそそるんだけど···。
「お題はクリアしたよ···ね?僕もう無理そうなんだけど···」
「涼ちゃん体力あるし大丈夫だよね?」
「それにちょっとだけ休憩させてあげるからさ」
「む、むりぃ···!」
······。
あれ、ここ?
気がつけば自分の部屋ベッドにいる。
さっきまでのは、夢?
あんなリアルな···涼ちゃんの匂いも感触も全てはっきり覚えているのに。
とりあえず仕事に行くと元貴と涼ちゃんが目も合わせず黙って座っていた。
これは···もしかして···。
「おはよ···あの、もしかしてなんだけど···2人、ヘンな夢見なかった?」
その瞬間、涼ちゃんは顔を真っ赤にして元貴は顔を手で押さえた。
「あーはは···あれは夢だったんだよね?」
「夢だった···よねぇ?」
俺と涼ちゃんが目を合わせて夢ということで頷いていると。
「若井は夢で終わらせられるの?」
「えっ、元貴?」
「悪いけど、俺は無理そうだわ」
元貴は涼ちゃんの隣に立ち、あの時みたいに顎をくい、として顔を近づける。
「涼ちゃん?俺は夢で終わらせるつもりはない。正直あんなんじゃ足りないくらいまだまだしたいこといっぱいあるから」
そうしてゆっくりとキスして···何度も何度も深く繰り返す。
元貴は涼ちゃんのこともしかしたら普段からそういう風に見てたのかな···唇が離れた時には涼ちゃんの表情はとろけて力も抜けている。
「涼ちゃんもその気みたいだし···続き今日しよっか、いいよね?」
ぼうっとなっている涼ちゃんが俺の方に顔を向ける。その表情はあの白い部屋で見たままの表情だった。
「いい、よ···けどね、若井も···だめ?やだ?ひとり寂しいのは嫌だから···」
だめ?は元貴への問いかけで、やだ?は俺への質問だった。
嫌なわけ、ないじゃん···夢でなんとか終わらせようとした気持ちが疼いてくる。
「若井もおいでよ。3人一緒も悪くないって知ってるから···おまえもだろ?」
にやっと笑う元貴と色っぽい表情の涼ちゃん2人を抱きしめる。
「知ってるよ···でも涼ちゃん、誘ったからには満足するまで付き合ってよ」
俺もにやっと笑ってやると恥ずかしそうにこくっと涼ちゃんが頷く。
元貴も涼ちゃんも大好きだ···その日の夜、俺たちはあの部屋の続きを···というか最初から改めてやり直して、涼ちゃんを次の日動けないくらい満足いくまで愛し尽くした。
···END
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夢が現実に❣️🫣 はるかぜさんの💛ちゃん愛され、いつも好きです🫶