海は陸に恋したんだ

HappyEND

「陸への想い」

𝑠𝑡𝑎𝑟𝑡

mz at、？

at …

atは、感情がなくなっていた。まるで、海に捧げたかった者が、失敗してしまったかのように…

at ここって、mzが亡くなった海…

mz at…まさかｯ！

mz だめだよat！戻って！

mz また、あの時みたいになっちゃうから…

あの時…

at やっと、なくなれる…

mz やだ！やめてｯ…泣

mz お願いｯ…泣

mzが涙を流した時、mzの体が陸に上がっているように見えた

at mz…！？

海に身を捧げたはずのmzは、陸の人間に戻っていた。

…この海にはルールが1つある。

海に身を捧げたとしても、陸に戻りたい、陸にいるものに強い思いを抱いていると、海から追放され、もう二度と、海に身を捧げれなくなってしまうことだ。

mzは陸にいるatへの思いが強くなり、海から追放されたのだ。

mz ここって…

at mz…

mz at…！

mz 今までごめん、辛かったよね

mz お前が俺が亡くなる日、想いを伝えようとしてくれてたのに、お前がずっと「好き」を伝えてくれていたのに、

俺は、お前を…

at …辛かったよ、mzが居ない毎日は

なんだか物足りなくて、辛くて、心の穴が埋まらなかったから

at でも、いまこうやって戻ってきてくれた。それだけで俺は嬉しいよ…

mz at…

それから2人は、今までの想いを胸に、熱いハグをした。

「良かったね」

これは、海に身を捧げ、追放された少年と

海に身を捧げた者に好意を抱いていた少年の

報われないという未来を切り裂き、報われた

2人の恋の物語。

そして、その幸せそうな2人を、海から見つめている少女の物語。

そしてその少女は、ある言葉を発した。

「私みたいにならないでね」と

そう言って、彼女はまた海に戻って行った。