お久しぶりです!投稿が遅くなってしまい本当に申し訳ございませんでした<(_ _)>
卍「ん…」
外をふと見ると茜色に染まった空が広がっている。
……この小さい鉄格子からじゃ、広がっているとは言えないのかもだけど。
──そういえば、俺は何をしていた…?
俺は………
卍「ぅ…腰が…」
その痛みで思い出した。
──ソ連とヤっていた時のことを。
卍「…また……約束を……っ」
卍「…あ…紙は…?」
日帝との約束のことを思っていると、あの紙が頭に浮かぶ。
紙を探して四つん這いで赤子のように牢屋の中を歩き回る。
だが、紙が見つからない。
卍「無い…無い…!なんでだ…!?」
その紙は、俺にとって辛さを押さえ込む薬のような物であり、大切だった。
なのに、無い。
絶望を感じながら、隅々まで探し回ると、
卍「…こ…これ…」
そこにはビリビリに破られて散らばっている紙があった。
誰が破ったのかという恐怖が俺を襲う。
卍「あ”……ぁあ”っ……」
その答えは簡単だ。
ソ連……そうに違いない。
卍「あのクソれ…」
本能的に”クソ連”と言いかけてやめた。
ヤっていた時のことを思い出して。
卍「ぅ”…ぐ…」
また、涙が頬を伝う。
泣く元気すらも、無いはずなのに。
──これで、日帝との繋がりが無くなった。
そんなことを考えるだけで俺の人生が今度こそ終わったことを思い知らされる。
⚒「今、どうしてるかな~」
あの紙を破っておいてこんなことを平然と言う俺は、狂っているのかもしれない。
だが、狂っていてもいい。
あっちに愛されてなくても、強制的に俺の傍にいられるように牢屋に入れておけばいい。
そして、相思相愛になればいい。
──あの時から、かわいいと思ったからこんなことを思うのかもしれない。
ナチスのことを、かわいいと思ったから…
あの時、俺に立ち向かってくるヤツらは、勇敢だった。
──勝てないことは、分かってるくせに。
☀「みんな…絶対、勝とう。」
──! ────。 ───
重たい扉の向こう側から、決意のこもった声が何個か聞こえてくる。
──ただ、うらやましかった。
こうして、仲間と協力するなんてことが。
仲間の中には、恋人だっているのだろう。
だけど。
☀「ぅ”…ぁ…」
その直後、床に転がるヤツらを見て、
あぁ、やっぱり絆なんてものはくだらないな
と思った。
結局は、俺に負けている。
そんなヤツらが、惨めで惨めで仕方なかった。
だが、その中でヤツらよりも最っ高に惨めなナチスがいた。
卍「ハァッ…ハァッ……」
涙を堪えようとするも、“絶望“という文字が顔に書いてあるようなナチスがとてつもなくかわいかった。
独り占めしたい。──まずそう思った。
監禁して……犯して……そんな考えが次々と浮かんだ。
今、その願いが叶っているのだ。
楽しまなくては。喜ばなくては。
──とは思うが、やっぱり悪いことをしている気がする。
俺にも、少しの善良な心ならあるのだ。
⚒「……よし、行くか」
俺は、何かを決意したようにナチスのもとへ向かった。
ガチャ
いつもの嫌な音が牢屋の中に響く。
もう、俺の心は諦めかけていた。
カッ…カッ…
ソ連の底の高い靴が音を立てて、こっちに近づいてくる。
卍「やめ…」
言いかけたとき。
ギュッ
卍「…!?!?」
突然抱きしめられて混乱に陥る。
⚒「ごめん。ナチ。…いままで。」
卍「ぇ…、」
抱きしめられる。謝られる。
あのソ連が。あのソ連がだ。
俺は混乱しつつ、状況を整理しようとする。
卍「………」
謝られたって、許したくはない。
──だけど。
強くて暖かくて、どこか悲しみを感じるその行動に、日帝の面影を覚えた。
⚒「…ごめん、今のことは気にすんな」
バタン
そう言ってソ連は出て行った。
卍「………くっ…」
どうしたらいいのか、分からない。
だが確かに、ソ連のことを良く思った自分がいた。
☀「ナチ……」
日帝さんは、今日もナチスさんの名前を呼びながら窓の外を眺めている。
ナチスさんがいなくなってから数週間。
やはり、恋人がいなくなるのは辛いのだろうか。
🇬🇧「……日帝さん」
☀「イギリス…」
🇬🇧「目の下、隈できてますよ」
☀「…バレたかw」
ひどく疲れているはずなのに、明るく振る舞う今の日帝さんを見ると、暗い気持ちを明るさで覆い隠すような昔の日帝さんを思い出してしまう。
🇬🇧「そりゃバレますよ、貴方が何日も寝てないのなんて」
☀「…何でもお見通しって感じだなw」
それと同時に、この限りある時間を大切に過ごそうと思う。
🇬🇧「………」
☀「…イギリス?」
🇬🇧「…ぁ…すみません」
☀「……」
限りある時間……
…これが、限りのない時間にできたなら。
できたなら、どんなに幸せだろうか。
できたなら、どんなに………
🇬🇧「……、」
☀「…イギリス、泣いてるけど…どうしたんだ?」
🇬🇧「……ぇ…ぁ…」
頬に生温かい涙が伝うのが、今分かった。
泣くのは、数年ぶりだ。
🇬🇧「…あの」
☀「…?」
トサッ
☀「…は」
🇬🇧「本当に私じゃだめなんですか?」
答えさせる間も与えぬまま、私は光を宿さない目で日帝さんを押し倒した。
To be continued…
コメント
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アッ…チョ…あの世行ってきます(?)
最高最高最高最高最高最高!!!なんか、2組が尊すぎて口角がブラックホールに吸い込まれていきました(?)