「純粋でいびつな恋心」
週明けの月曜日。
人の波に押されるようにして満員電車を降り、まだ眠い目をこすりながらオフィスへと歩いた。
昨日は日付が変わる頃に 千尋(ちひろ)を待つのを諦め、家に帰ったものの、二日連続で帰りを待っていた疲れが溜まっている。
「家の鍵を付け替えた」と言う千尋の言葉を半分は疑っていたけど、持っている鍵でマンションに入れなかったことで、それが本当だと知った。
千尋がそんな思い切った行動を取るはずがないし、これもきっと“友達”の入れ知恵だろう。
俺にも 花音(かのん)や時々遊ぶ他の女がいるから、千尋も気分転換になるならそれもいいと、大目にみようとしたのが間違いだった。
あくびを噛み殺しながらオフィスに着き、先週残してしまった事務処理を始める。
金曜に千尋とレストランに行く約束をしていたため、今日の朝イチでも間に合うものは翌週に持ちこして退社していた*******
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