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恋を知らない少女と
「本当の愛」を知らない青年の
恋物語__________。
4月15日
私は今日、知らない街の知らない高校に転入する。もちろん、友達もいない。 せっかく第一志望の高校に受かって、入学式で友達も作ったのに。本当にムカつく。 お父さんのバカ、本当にバカ。
もう何もかもヤケクソだ。
「静まれー、転入生来るぞー」
という先生の一言で、クラス中が一斉にざわつき始める。陽キャの女子たちはクスクスと笑いながら、俺の方を見た。
「アイツと同じようにいじめてやろう」。きっとそんなことを話しているのだろう。
僕はいじめられっ子だ。
入学早々目をつけられ、殴られたり、蹴られたり。
学校が始まって5日で目をつけられるとは、なかなか僕もやる奴だ。悪い意味で。
私は結構顔が良かったから、中学時代にはイジメの標的にされていた。
大切に手入れしていた髪の毛を引っ張られ、ぷっくりした目を何度も殴られ__________。
大変だったけど、中学校生活の後半からみんなに受け入れられて、そこからはもう、すっごく楽しかった。
高校に受かった時も、仲良しだった子と一緒の学校で、叫びたくなるくらい嬉しかった。
でも、それはもう叶えられない。
だって、私は今日から、
不良学校と呼ばれる高校に行くのだから。