テラーノベル

テラーノベル

テレビCM放送中!!
テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

シェアするシェアする
報告する



私は本当に絶叫系が苦手。


賢二郎の横に座り、座るやいなや


『賢二郎、今までありがとう』


と最後の言葉を消えそうな笑顔で言った。


賢二郎は「は?」といつものように眉間にシワを寄せた。


サトリ「ブッフォwwww」


レオン「死にはしないよ大丈夫」


いや、死ぬんだよ。


私の何かが死ぬんだよ、、、。


怖い。


怖すぎる。


りっこ「白布くんに手、握ってもらいな?」


『賢二郎いい、、?』


シラブ「ん…」


賢二郎はそれだけ言い手を握ってくれた。


やさすぃ〜…


手の温かさに集中してあの浮遊感を感じないようにできないだろうか??


____________


『めっっっっちゃ落ちるじゃん、、、、』


サトリ「美樹チャン大丈夫ゥ〜〜??」


ワカトシ「顔色が悪いぞ」


ゴシキ「美樹さ〜ん泣」


エイタ「なんか冷たいものとか飲むか?」


『いや大丈夫…ちょっと休ませて…』


りっこ「美樹よく頑張った!!」


『ふぁぁ…ありがとう、、、頑張ったよ、、私、、、』


その声は震えていて相当怖かったんだろな。


シラブ「……」


ベンチに美樹は座り、スぅぅぅぅはぁあああ〜〜と大きく深呼吸を何度もしている。


みんなは落ちる時悲鳴?声を上げてたけれど、美樹はずっと声を出さず、俺の手を強く握り力を入れているようだった。


相当気分も悪そうで顔色も悪いのでみんな心配してる。


と。



りっこ「白布くん、美樹頼める?」


シラブ「ん?ああ」


りっこ「美樹、しばらく休んでな?

ジュース買ってくるから白布くんと一緒に待ってて」




美樹はいつも通り話はできるがやっぱり昼前から俺とあまり目を合わせてくれない。


『わかった…』


それを察してだろうか?


理由を聞けるチャンスだ。



りっこ「ほら、太一!いくよ!」


タイチ「お!?押すなよ!!白布!あとでな!」


他のメンバーにも耳打ちして、

察したのか俺と美樹を残しみんなは行ってしまった。


ベンチに2人、座る。



『スぅぅぅぅはぁあああ…すぅうううううはあ〜〜〜…みんな行っちゃったねぇ…』


息切れしてんのか?


美樹はしゃべるのさえも消え入りそうな声だ。


心臓を抑え、深呼吸をしてる。


「大丈夫かよ…」


心配だ。


『生きてるから…大丈夫…』


そう言ってピースサインをする美樹。


いやいやいやいや。

お前の大丈夫な基準、死ぬか生きるかなのかよ

バカか。


「なにいってんだよ…」


息切れを繰り返す美樹の肩に頭を寄せる。


『んえ…賢二郎?』


公衆の面前でイチャつくのは柄にもねぇが。

こういう場合って仕方なくないか?


「無理すんなつったろ…」


びっくりしてる美樹の頬に手を添える。


ゆっくり撫で


涙を堪え目がうるうるしている美樹を見つめる。


そして頭を撫でる。


『賢二郎、、外でイチャイチャするの苦手じゃ、、』


んなの知るか。


「お前の気分が落ち着くまでだけな」


『絶叫苦手で気分悪くなって良かったとこれほど思った日はない』


「何言ってんだお前」



____________



さっきよりは落ち着いたか?


息切れはなくなり、目に生気が、、←


「なぁ」


気になってた事を切り出す。


『ん?』


美樹はまだ目を合わさず返事をする。


「俺、なんかしたか?」


そう言うと


『へっ?』


と、素っ頓狂な声を出しこちらを見る美樹。


『どうして…?そう思うの…?』


「今日のお前、あんま目ェ合わせてくれねえし俺の顔を見ても不貞腐れてるし、俺なんかした?」



美樹はびっくりした顔をしたかと思えば


『あはは…バレてたか…』


と舌を出しておちゃらけて言う。


そして


『賢二郎はね、写真撮らないな〜って!』



『私の事写真撮ってほしいんだ、賢二郎にも』


「盗撮しろって事かよ」


『そう!』


理解できねぇ


『それでね!後で見返した時に家で1人でニヤニヤしててほしい』


「んだよそれ…」


考え可愛すぎるくね?


「お前がいつも撮ったやつ送ってくんじゃん」


『私だけじゃなくて賢二郎にも撮ってほしくて!

私の写真…思い出…残したくないのかなって…』


「それであんな不貞腐れてたのかよ」


『そうデス、、、』


ごめんなさい、、そう言って美樹はそっぽを向く。


そんな美樹を引き寄せ


スマホを出し



「はいチーズ」

カシャ

『え!?』


「これから撮るよ。」


初めて俺が写真を撮った。


『待って待って!急すぎるよ!絶対変な顔してる』


「それも思い出だろ?」


そう言って笑うと、美樹は顔を真っ赤にし


『もう〜〜///その笑顔反則ッ』


と言って、スマホを出す。


そして


『もう一度、お願いしゃす!』と俺に向ける。


「いや、むり」


いつものスンとした顔に戻る。


『こんな風に盗撮はしてくれないの〜?』


「いやお前、今は盗撮でもなんでもねぇだろ」


『だって〜…』


そう言って不貞腐れてる美樹は最高に可愛い。

からかってやりたくなる。


こんな顔を写真に収める前にずっと見てたい。

写真を撮る暇があるならお前の事見てたい。


そう思うから。


こんな事言ったらお前は調子に乗るから絶対言ってあげねぇ。








白鳥沢学園恋愛日誌

作品ページ作品ページ
次の話を読む

この作品はいかがでしたか?

170

コメント

1

ユーザー

白布が可愛すぎる!!!

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚