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れーん🌸
rd side――――――――――
──翌日、放課後。
(そのままだと、あいつはいなくなる)
昨夜の手紙の内容が
何度も頭の中で繰り返される。
「……っ」
机に肘をついて息を吐く。
視線の先にはきょーさんがいる。
いつも通り誰かと軽く話してる。
笑ってる。
──なのに。
心から笑っていない感じがした。
(今日、だよな……)
手紙には書かれていない。
でも分かる。
“次”が来るなら、今日しかない。
「らっだぁ、帰る?」
レウの声。
「あー……」
「どうする?」
みどりもこっちを見る。
コンタミは「どっちでもいいけど」とだけ言う。
「……俺、ちょっと残るわ」
気づけばそう言っていた。
「え、珍し」
レウが笑う。
「じゃあまた明日なー」
みんなが先に教室を出ていく。
きょーさんも、その中にいた。
きょーさんが3人になにかを言う声が聞こえた。
「俺、今日も用事あるから走って帰るな」
「ん、りょーかい」
「また明日ねー」
「……っ」
立ち上がりかけて、止まる。
(今じゃない)
そう思った瞬間。
──ガサッ。
机の中で何かが触れた。
「……」
ゆっくりと手を入れる。
指先に触れたのは紙の感触。
見なくても分かる。
封筒。
「……来た」
震える手で封を切る。
そこに書かれていた文字は──
『今日、あいつを一人で帰すな』
「……っ」
やっぱり今日だ。
その下にもう一文あった。
『18時、あの道だ』
「……あの道」
すぐに浮かぶ場所。
いつも通るあの少し暗い道。
時間を見る。
──17時52分。
「……あと、8分」
心臓が、強く鳴る。
(間に合うか……?)
考える前に体が動いていた。
椅子を倒す勢いで立ち上がる。
教室を飛び出す。
「くそ……!」
廊下を走る。
階段を駆け下りる。
息が上がるのも構わず、ただ前に。
(間違えねえって言っただろ……!)
昨日の自分の言葉が、頭の中で響く。
もう、逃げない。
もう、見過ごさない。
昇降口を抜けて外へ飛び出す。
冷たい空気が肺に刺さる。
それでも止まらない。
「……っ!」
角を曲がる。
その先にあるのは見慣れた道。
少し暗い、あの場所。
街灯の下に──
一人の背中があった。
「……いた」
息を切らしながら、呟く。
間違いない。
きょーさんだ。
俺の足は迷いもなく、まっすぐ前へ進んでいく。
「……待てっ!!」
声を張り上げる。
その瞬間。
きょーさんの足が止まった。
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