綺麗で、堂々とした態度で淡々と人と付き合い人と距離を作るあの人に憧れた。
何も知らない私は、その日から“努力”というものをしてみることにした。努力とかいてどりょくと読むらしい。
あの人が使っている洗顔はこれでこうやって、その後はこれで保湿。体を洗うソープはこれで、その後に濡れた体に付けるこのボディクリームを塗って。
髪の毛を洗う物もケアも全て同じにして。
そして、あの子は寝る前に水を1杯呑んでからふわふわのナイトキャップを被り、まつ毛美容液を塗っていた。
そして、最後に電気を__あ、完全に消すんじゃなくて小さくあかりを付けて。
そして布団は薄いもの1枚とふわふわ生地のものを1枚。
「よし、これで完璧 …」
朝目覚め…時刻は5時48分。あのこと同じ。
白湯を1杯飲んでから軽くマッサージとストレッチをしながら考える。
あの子は所作が綺麗だった。
じゃあこれからはあのこと同じ動きだけをしよう。
そうすればきっと完璧。
それと…声も丁度いい高さだったよね。
でも自分は声が低い、所謂ハスキーボイスだった。
どうしよう…
「あ、韓国で声帯整形できるんだ」
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