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〖アイビー〗
# 11
〔 青空視点 〕
解散しようか迷ったけど、
なんとなく駅前まで奏と歩き出す。
駅前で携帯を開いたら
23時くらいに、10件くらいの通知がきてた。
名前を見て、一瞬だけ指が止まる。
……あぁ、また心配してるんだろうな。
まだ遊んどるん?とか。
泊まって帰ると?とか。
そんな内容が並んでるのは、想像できた。
未読のままでも、まぁいいか。
……どうせ、大したことないし。
成亜、心配性だから。
……もうこんな時間だし。
起きて待ってるなんて、
そんなこと、あるわけない。
きっと僕の家で寝てるでしょ。
帰ったら、
またいつも通りそこにいる。
それが当たり前みたいに、思った。
……当たり前、だよね。
奏が、
〈もう帰る?〉
〈カラオケ行こーよ〉
って。
せっかく寝てるなら、起こすのも悪いし。
今日はこのまま、
もう少し遊んでから帰ろ。
成亜が起きる前に帰れば、大丈夫だよね。
そう思って、通知の数字が残ったままの画面を閉じた。
僕はそれ以上、何も考えないようにした。
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〔 成亜視点 〕
日付が変わっても
玄関は、まだ静かなまま。
携帯を握ったまま、何度も画面を点けては消す。通知は増えない。
耳を澄ますたび、鍵の音を探してしまう。
見てくれてへんの?
それとも、無視してるん?
……寝てるんやろ。
そう言い聞かせて、ソファに深く沈む。
起きて待つなんて、重いよな。
連絡しすぎるのも、嫌われるよな。
わかってる。
わかってるはずやのに。
……来ない。
なんで、帰ってこーへんの。
もうすぐ帰ってくるって…
思ってたくて。
…我慢、我慢。
ばっかり。
好きになっただけやのに…
なんでこんなに苦しいん。
……それでも、諦められへん。
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こげ丸
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