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放課後の教室、誰もいない窓際。
机の角に刻まれた名前を指でなぞる。
もう、この教室には彼女はいない。
彼女は、優しかった。
いつも笑って、誰かのノートを拾って、
「大丈夫?」って言える人だった。
……だから、標的にされた。
毎日少しずつ、彼女の声が小さくなっていった。
泣いても、誰も助けてくれなかった。
教師も、友達も、家族でさえも。
そして、ある朝――
彼女はいなかった。
学校中がざわつく中で、私はただ、呆然と立っていた。
報道では“自殺”だった。
でも、私は知っている。
彼女が“自分で”なんて、選ぶはずがない。
誰も証言しなかった。
誰も、信じてくれなかった。
だから私は思った。
この世界には、正しさも、神様も、いないんだって。
だからあの夜、通販を眺めて…苦しまず死ねる道具を探してたその時見つけたの自殺誘導プログラム。
その文字を見て私はすぐにポチった。
届いた日の夜、私は部屋の隅で古びた端末を見つけた。
そこに、ひとつのプログラムが表示されていた。
〈自殺誘導プログラム 02:ハウス・エスヴェル〉
「……彼女に、会える?」
無意識に、そう呟いていた。