がらがら..と重たい職員室の扉を開け、
『 お は よ う ご ざいます。』と一言と挨拶し、一礼すると、仕事仲間達は笑って、おはようと返してくれる。
「 お ぃ 、雪 人 。今 年 の 新 入 生 、今 まで で い ッ ッ ち ば ん や べ ー ら し い ぞ 。」
俺の名前、篠宮雪人。それを親しく呼び、
肩を組んでくる男は、” 星乃 朱雨 ”
俺の高校からの友人で、お互い教師を目指して
今では同僚になった。
『 俺 は 生 徒 よ り お 前 が ヤ バ い と 思うが 。て ゆ う か 、そ ん な 人 間 を 育 て る の が こ の 学 校 だ ろ。』
皆、悩みを抱えている此処の生徒。
傷つける様な事を言うんじゃないと
じと…と怒りを込めて軽く朱雨を睨みつける。
朱雨「 悪 か ッ た ッ て 。そ ん な 怒 ん な よ。 当 に 、生 徒 大 好 き だ よ な。 お 前 。」
『 嫌 ッ .. そ う ゆう 訳 じ ゃ 、』
朱雨「 素 直 に な り ゃ 良 い の に 。ま、とり あ え ず 、 体 育 館 、 行 こ う ぜ 。」
昔から変わらない子供の様な無邪気な笑顔に、
俺は思わず先程の怒りが薄れ、
にこっ、と微笑み、2つ返事を返した。
朱雨「 あ れ 。ア イ ツ 。生 徒 会 長 の ..」
『 桜 華 智 里。在 校 生 生 徒 ス ピ ー チ を任さ れ て い る か ら 、緊 張 し て る んだ ろ』
桜華の背中を心配そうに見つめながら
そう朱雨に伝えると、
少し早歩きで桜華の元へと向かった。
智里「 先 生 ぇ .. 俺、す ッ げ ぇ 自 信 無 い で す .. 今 更 、俺 な ん か が 生 徒 会 長 で 良かッ た の か な ッ て 。可 笑 し い 事 言 ッ た ら。 伝 わ ら な か ッ た ら。」
不安げにびっしりとスピーチの内容が
綺麗な字で書かれた紙を見つめる桜華。
発言も、見た目も、性格もどこまでも
真面目なんだなと心が少し癒された。
『 大 丈 夫 。お 前 の 真 面 目 さ は 誰 に でも 通 用 す る 。だ か ら 、思 い ッ 切 り やっ て こ い 。』
俺はそう云って、桜華の背中をとん、と
前に押し出した。
智里「 はい ッ ! ! 」
少し離れた所に居た桜華は、
いつもの優しく明るい笑顔で
体育館へと入って行った。
朱雨「 だ か ら 、人 気 な ん だ な 。篠 宮 先生 は 。」
階段で朱雨がそんな事を
何処か羨ましそうに、妬ましそうに
消えそうな声で呟いたのも知らず、
俺は朱雨を呼んだ。
『 朱雨 。行 こ う 。』
朱雨「 はいはい 、」
今年はどんな子達が居るのだろうか。
不安と期待の気持ちをいっぱいにして、
体育館へと入って行った。
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