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「お兄ちゃん、いい顔してるね。なんか嬉しいことでもあったの??」
「…」
言いたくない。言いたくないけど…
「言ってくれないのは悲しいよ。」
「…!早沢さんに登校、誘ってもらっただけ…」
「!!!おめでとう。」
「ごめん…あんまり…」
「いいの。…やっぱり好きなの??」
「…わかんない。好き…なのかも…いや…わかんない…違う…??」
「でも…」
「いいよ。私は、応援する…心配かけてまではやだから。好きな人には幸せになってほしいから!!」
…はぁ、こんな事言われたら、思い出しちまう。
俺が中学三年になったとき、お父さんとお母さんが離婚した。
俺は、お父さんにつくことになった。
雨は、お母さんだけで育てられてきた子どもだった。
俺が高校一年になったとき、雨のお母さんとお父さんが結婚したそうだ。
そこから、三年…
「お義兄ちゃん!!その…」
「?」
「好きなの、!」
「何が??」
「お義兄ちゃんのこと!!」
「え??」
「…………」
「あ、ありがとう!!でも、家族だから…」
「家族とか関係ない!!血がつながってないようなもんでしょ!!で、?返事は??」
…なんて答えればいいんだろう
って思った時、ふと早沢さんの顔が浮かんだ。
「俺、好きな人いるから…」
「………そっか……応援するよ。」
「いいよ。大丈夫。気持ち伝えてくれてありがとうな。」
俺が去ったあと、泣いてたのも知ってた…
俺は、高校一年になってから早沢さんのことが好きになってしまったんだ…
両思いじゃないのはわかってる…
実らない恋なのもわかってる。
けど!、
……
「…ちゃん、お義兄ちゃん!!」
「…ごめん…ぼっとしてた。」
「ううん。いいんだよ。よかったね。好きな人と登校できるとか。」
「てかさ、なんで知ってたの。俺の好きな人が早沢さんだってこと…」
「ポロって早沢さんって言ってたから、三年生だけ調べてきたんだよ!!そうしたら早沢夏実先輩だけ、見つかったんだよ。だから…」
「…雨は、好きな人、変わってないの??」
「お義兄ちゃんに振られてから、わっかんなくなっちゃったんだよ。」
「……!!」
「でも、一生無理なことなんだから…」
「もし、雨が頑張ったら乗り移るかもしれないよ??」
「!!頑張る!!好きなタイプは??────?」
「………」
あぁ、義妹って大変だな。
ピーンポーン
「は〜い。」
「早沢です。涼さんは居ますか?」
「居ますよ。」
「お義兄ちゃん!!私も、学校行く!!」
「!!良かった!!」
「雨ちゃんと涼さん、良かったら三人で行かない??」
「いいですよ〜!!」
「じゃ、行こっか!!」
「「はい!!」」