テラーノベル
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たっくんにキスをされてから、前のような目でたっくんの事を見れなくなった。
あんなに緊張してたのに。
たっくんが「顔が好き」と言うその気持ちが、少しだけ理解できた。
それはつまり、恋愛なんて甘いものじゃない。
“性的”に、惹かれているということ。
「たっくん、これかっこよくない?」
「あー、リュウキ好きそう」
「やろ?ね、今度一緒に買いに行こ」
「うん、いいよ」
目の前で楽しそうにリュウキと話している。
こんなのんびりしてるくせに、なんであんなにキスが上手いねん。
どこで、あんなエロいキス覚えたんや、このムッツリ男!!
「…はぁ、」
「ナオちゃんどないしたん?」
「え?」
「溜息なんて珍しいやん、なんかあった?」
「いやっ?…ん〜、ちょっと、疲れてるんかも〜…」
そう言いながら、セイちゃんの肩に顔を乗せた。
「なん?甘えたなったん?(笑)」
そう聞くセイちゃんの声は、甘い。
「うん、セイちゃーん疲れたぁ。癒して?」
顔を見ると、明らかにデレデレしている。
あはっ。ほんまにセイちゃんは可愛いなぁ。
あ〜。セイちゃんの顔、ほんまに好きやわぁ。
……これって、たっくんと同じ感覚やったりするんかな。
「よしよし、午後からも頑張ろな?」
甘い顔を見せて、頭を撫でてくれる。
この瞬間が、ほんまに癒される時間。
「うん、ナオ、セイちゃんがおるから頑張れる。」
「可愛いこと言うやん。ほら、そろそろ行くで?」
セイちゃんに促されて、撮影の仕事に向かった。
***
新しいアーティスト写真の撮影現場。
集合のカット撮影が終わり、個人撮影に入る。
「次、ナオヤさん、お願いします」
「はーい!」
自分の番が来て、カメラの前に立つ。
「いいですね〜かっこいい!」
「可愛い〜!」
スタッフさんに煽てられて、気分が良くなり気持ちも乗っていく。
「ナオちゃんかわいいよ〜」
撮影を見守っていたエイキも声を掛けてくれた。
その声に釣られるように、セイちゃんがエイキの隣に来て、一緒に眺めていた。
「ちょっとセクシーな感じもいただいていいですか?」
「はい、やってみますね」
座り込んでポーズを撮ると、カメラマンさんが近付く。
何カットか撮っていると、エイキとセイちゃんの反対側に、たっくんの姿が見えた。
一瞬、目を奪われた。
「お!今の!今のめっちゃ良い!」
「えっ、?」
急にカメラマンさんが興奮して、褒めてくれた。
「今、すごく綺麗でしたよ、ナオヤさん」
その言葉に、内心戸惑った。
たっくんを、見ていただけだったから。
“綺麗だよ”
また、あの言葉が浮かんだ。
「…あっ、そうですか?!よかったー!ありがとうございます♡」
慌てて仕事モードに入ったけど、頭はまだ戸惑ったままだった。
***
(TAKUTO視点)
前から、ずっと思っていたこと。
ナオヤは、本当に顔が綺麗だ。
イケメン、男前、可愛い、
そんな言葉じゃ足りない。
何よりも、「綺麗」が似合う。
隣に連れていたら、自慢したくなる。
そんなビジュアルの持ち主だと思う。
俺にだけやる”お色気攻撃”とか、ふざけてるのに普通にくらうし、ふとした顔も思わず見てしまう。
その華やかな顔が、好きだ。
喋ると関西弁で、姫気質で、甘くてふわっとして。
そんなとこもまとめて、「可愛い」と言われる由縁なのはわかる。
今まで、俺も「可愛い」と、軽く褒める時はよく口にしていた。
でも、昨日、表情の練習で見せた顔。
あの顔を見てから、「可愛い」で収められなくなった気がした。
この綺麗な顔を、どこまで俺好みにできるだろうか、なんて考えていた。
あんな顔や、こんな顔、
色んな表情を、想像した。
俺の熱が、加わったらどうなるだろう。
そんな気持ちで、キスをした。
とろん、としたあの顔。
何度も、見たくなった。
全員の個人撮影が終わり、写真をチェックする。
「ナオめっちゃ可愛い」
「うん、ナオちゃんほんま可愛い」
ナオちゃんの写真を見ながら、エイキとセイトが「可愛い」を連呼する。
違う、可愛いんじゃない。
この顔は、
「綺麗だね」
ある種、独占欲のような言葉を放った。
「この写真、カメラマンさんにめっちゃ褒められてん」
一緒に見ていたナオちゃんがそう言う。
もう一度写真を眺めた。
どこか妖艶で、どこか、物欲しそうな顔。
そんな顔に、そそられた。
「……あ、エイキ、セイト、あっちで写真確認して欲しいって言われてたよ」
「え?本当?」
「あ、ほんま?ちょっと行ってくるわ」
つまらない嘘。
2人が去った後、ナオちゃんの腕を掴んだ。
「っ、え、なにっ、…」
「ちょっと来て。」
「えっ、?!」
腕を引っ張って、奥へと連れ出した。
***
「っなぁ、?たっくん!どこ行くんっ、?」
「2人になれるとこ。」
「っ……はっ、?!」
有無を言わさず腕を引っ張り、スタジオの廊下を練り歩いた。
ふと目についた、衣装室。
ドアノブに手を掛けた。
「入って」
「えっ、!」
ナオちゃんの身体を押して、鍵を閉めた。
「っ…なぁ、何考えてるん…、」
「何って、分かってるくせに」
「……分からへんよっ、」
「あざといな。あんな顔で写真撮っといて。」
「仕事やろ、あれは」
「……俺、気付いてるよ。俺見て、あの顔したでしょ?」
壁に追いやって、そう問いつめた。
「……そんなわけないやろ、」
「じゃあ、何考えてたの?」
一瞬動きが止まったあと、ふっ、と笑って口を開いた。
「……あ〜、なるほどな?あの写真見て、ナオに欲情したんやろ?もうほんま、どんだけナオの顔好きやねん」
煽るような目つき。
堪んないな、その顔も。
「…いいね、その顔」
「……キスしたくなった?」
「してほしいんでしょ?」
「……うん、」
「素直だね」
「……だって好きやもん、たっくんのキス」
「だけ?」
「だけ。」
素直なようで、素直じゃない。
ふと、そんな事を思った。
「……いいよ、?」
そう言うと、いとも簡単に首に回ってくる手。
逃げられるはずもないけど、壁に手をついて、動きを遮った。
「っ、はぁ…っ、ん、…っふ、…、」
お互いの吐息に顔が熱くなる。
唇が溶け合うみたいに、何度も吸い付く。
「あっ…は、…っ、ん、ぅ、…!/たっ、く、…っ、」
「っ、…いいかお、してる、…っ、」
「め、……っ、とじてよ、っ、」
「やだよ」
撮影で綺麗に施されたメイクが、唾液でぐしょぐしょになっていく。
それすらも、綺麗だと思った。
コメント
5件
うわああああーー!😭 こういうお話も大好きですぅぅぅ😭😭😭💞 ほんとに尊い…もう長編出してくださるの最高です😭😭✨️
最後の目閉じてよで完全死亡。えちちすぎな尊〜‼️まじ何この空間。焦ってるなおさん可愛いそーなんだよなおちゃんって可愛いけどやっぱ美しいとか綺麗が似合うよねたっくん共感だよ😏😏🫶キス欲しくなっちゃってるなおさん可愛い簡単に手回しちゃうなおさんえちち可愛い。最初のせいなお尊すぎて滅。