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三文小説
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#Snow Man
桃紫 さく🌸
10,209
(深澤視点)
「………」
まだ、かな…
「ふっかぁ?さっきからソワソワしてんじゃぁん?」
「そ、そう?」
そう見えるのか…
そう見えちゃうのかぁ…///
翔太は涼太と先に行っちゃったし…
俺は佐久間と2人きり…
「………ふぅ…」
何でこんなに緊張してるんだろう……
ただ、会うだけなのに…
「あ、照だ!」
「…へ!?///」
「うっそぴょ〜ん!笑」
「………」
こいつ殴っちゃダメかな?
まぁ、殴りたい気持ちは抑える。
佐久間に気絶されたら、俺は照と阿部ちゃんになんて言えばいいんだ…
「……そういや、ふっかもなんか髪型アレンジする?」
「えぇ?俺は別にいいよ」
「でも、集合時間まで30分あるぜ?ほら、やってやんよ!」
「え、ちょ…なんか佐久間がやるとなると怖いんだけど!!」
佐久間に後ろから抱きつかれる。
こいつに髪の毛いじられんの怖い!!
「まぁまぁ、ほれ!俺のハーフアップも自分でやったんだし!」
「あ、そうだったの、?」
確かに、なかなかハーフアップ似合ってるな……って違う違う!!
「何がいい?編み込みでもするか?」
「俺の髪じゃ無理でしょ…?」
「じゃあセンター分け?」
「……似合うかわかんないよ…?」
「じゃあ、センター分けね!」
「話を聞け!!」
で、でも…ちょっとだけなら…?
佐久間がやった!佐久間がやったからってことにする!!
「じゃ〜ん!ほら、めっちゃ良くない?」
「……ぁ…」
佐久間に手鏡を渡された。
確かに……ちょっといいかも…
いや、俺がイケメンだから何でも似合っちゃうってだけ!!
それだけ……
「佐久間、このかんざしは何かしら?」
「可愛いなって」
「どう見ても蛇足だろ!!」
かんざしだけは外して……
そろそろ、集合時間だよね…
「………」
「あ!照!」
また冗談だろ…
佐久間の冗談にはもう乗らないもん!
「あっべちゃ〜ん!待ってたよ!!♡♡♡」
「佐久間、浴衣かわいいね」
……おかしいな、佐久間以外の声がしたな…
「……よ」
「……っぅぁあああ!!!!!?///」
い、岩本じゃんかっ!!
どうしよどうしよどうしよ…!!!!!!!
今度は嘘じゃないのかよっ!
「…よ、よう…ちゃんと来たんだ」
「約束したしな」
「そうだよね…」
ちらっと隣を見る。
「ハーフアップも似合ってるよ」
「でしょ!?阿部ちゃんも浴衣めっちゃ似合ってる!編み込みもめちゃんこかわいい!!」
「ふふ、ありがと」
めっっっちゃ、いちゃついてやがる……!!!!
「………」
改めて、岩本の浴衣姿を見てみる。
淡い黄色の浴衣…いい感じに開いてる胸元から男らしい筋肉が見えてる…
こいつ、ほんといい体してるよなぁ…
羨ましいくらい筋肉ムキムキだし、背も高いし…
浴衣もこんなに着こなしてるし…
何だよ、めちゃくちゃかっこいいじゃん…
「……っ…///」
「どうした?」
「いや、別に」
別に、浴衣も髪型も褒めて欲しいわけではないからね…!
決して、佐久間みたいに褒めて欲しいわけじゃないからね!!
「……かっこいい、じゃん」
「そう?お前も浴衣似合ってるんじゃない?」
「……はぇっ…!?///」
俺、無意識に口からこぼれちゃったのに、なんか返されちゃったんだけど!!?
「あ、ありがとね」
「どういたしまして?」
何でこんなぎこちない会話になってるの…?!
「……さぁて、阿部ちゃん!俺らは“2人“で楽しもうね!」
「あ、ちょっと!も〜、佐久間、そんなに急がないの!」
「じゃ、ふっかと照も楽しめよ〜!」
「へ!?ちょ、ちょっと、待ってよ!!」
嘘……佐久間、まって…
俺ら2人きり!?
無理なんですけど!!?
(岩本視点)
2人きり、かな…..?
佐久間先輩と阿部、行っちゃったしな…
どうしようかな。
「どうしたい?」
「…え?別に何でもいいよ?」
「何でもいいって…」
俺も行きたいとことかないんだけど…
「……花火、見たい?」
「………花火?」
確かこのあと花火上がるはずだよね?
それを一緒に見るしかやることないな…
「……えっと、花火…?」
「うん、花火」
……え?
花火、知ってるよね?
一応、深澤にわかるように説明しとくか。
「あの、空に打ち上がる大きいやつ」
「いや、それは知ってるんだよ」
何だ知ってるのか。
「でも、そんな花火なんて…俺、小学生以来見てなくて…」
「まじ?」
こいつ、花火全然見てないの?
「じゃあ、久しぶりだね」
「……///」
俺は結構この祭りに来てるし、人が来ないけど花火がよく見える穴場も知ってる。
なんか俯いてる深澤の腕を引く。
今日は、少しだけでも楽しませてあげたいな。
(宮舘視点)
「うわっ!超美味い!!」
「翔太、口周りついてるよ」
「涼太、んっ!」
「はいはい」
翔太の口周りについたソースをハンカチで拭いてあげる。
今日は甘えたがりな翔太なのかな?
翔太は紺色の浴衣を着てきてくれたみたい。
俺は黒と赤の2色で作られた浴衣。
なんか、並ぶと双子みたいだね。
ぐりとぐらみたいな?笑
「翔太、浴衣似合ってるね」
「……ま、まあな…その、涼太も、似合ってんじゃん…///」
「そう?ありがと」
「なんか武士みたいだし!!///」
「…武士…」
武士なんて初めて言われたや…
さすが翔太の照れ隠し。
「翔太、どこか行きたいところある?」
「ん〜……あっ!美味そうなわたあめ!!」
「うん、じゃあ行こっか」
今はいろいろ食べたい気分なのかな?
確かに、あのわたあめは美味しそうかも…
花火大会までは……あと1時間か…
それまでは翔太のやりたいことを俺も楽しもう。
(阿部視点)
「あっべちゃ〜ん!見て見て!狐!!」
「うん、可愛いね」
佐久間が強い力で俺の腕を引っ張って移動する。
いろんな屋台を回っては、そこでゲットした賞品とか見つけては俺に見せてくれる。
それがすごい可愛くて、俺もいろいろ佐久間にあげたくなっちゃう。
「阿部ちゃん、花火も楽しみだね!」
「そうだね、先に場所取りしとく?」
「確かに!せっかくならいいところで見たいもんね!」
俺の中でもいくつかいい場所を考えてあるし、早めに行動しとかないとだよね!
「よしっ!じゃあ早速、食料集め行きますか!!」
「お〜!」
佐久間と一緒に、まずは花火に合う食べ物集めだ!
(ラウール視点)
「これが東京の夏祭り…!!」
夏祭り会場に足を踏み入れてから、康二くんはずっと目を輝かせてる。
そう言えば、康二くんって出身は関西なんだっけ?
ずっと一緒にいるから関西弁も馴染んでたけど、確かに康二くんって関西出身だったなぁって改めて思う。
「って、わ、わわぁっ!!?」
「あ、康二くん!」
歩き慣れてない下駄だから、康二くんが転びそうに…!!
でも、俺は知ってる…
こういう時に誰よりも早く動くのが…
「康二、大丈夫?」
「め、めめめ…目黒くん…!///」
さすがめめ、もはや康二くんが転びそうになるのを予想してたくらいの速さ。
「2人はすごいなぁ…下駄履き慣れとるん?これも東京と関西の違いなんかな…?笑」
「いや、俺も普段はスニーカーだけどね」
「康二くんは早足だからね」
俺もめめも康二くんよりもゆっくり歩いてるからね。
康二くん、初めての都会の夏祭りではしゃいでるもんね!
多分、康二くんが転んでもめめが受け止めてくれるから安心してはしゃいで大丈夫だと思うよ!笑
「花火まであと40分くらいだね」
思ってるよりも余裕あるな。
「食べたいものとかも買い集めたし…どうする?」
早めに行動はしてたけど、流石に余裕がありすぎるよね。
「……夜空でも見とく?」
「「夜空?」」
めめの急なロマンチックな提案に、俺と康二くんは首を傾ける。
確かに、今日は星も綺麗に見えるけど…
「あそこに貝売ってるし、あれ買って星見ながら花火までゆっくりしよう」
めめが……めめがちゃんと計画立ててる……!?
すごい、成長だね!!!
やっぱりめめも楽しみにしてたんだね〜
じゃあ、花火まではゆっくり星を眺めよ〜っと!
康二くんも目を輝かせてるしね!
(深澤視点)
「………っ…」
岩本に連れてこられたのは、静かな場所だった。
神社の近くなのかな?
鳥居が遠くに見える石階段だ。
木の葉が揺れる音とか、心地いい風とか…
すごい、落ち着く。
「ここの階段、もう少し上に上がるよ」
「うん」
岩本に促されるまま、ちょっとずつ階段を上がる。
下駄の音だけが響いて、なんかドキドキするや…
「ここら辺が1番花火見えるから」
「…詳しいね」
「一応、毎年来てるからね」
「そっか」
夏祭り…本当に久しぶりだな。
小学生までは、父さんと母さんと来てたんだけど……
もう、来れないんだけどな……
やばい…なんかブルーな気持ちになってきたかも…
「……着いたよ」
「……ぅわ…!」
すげー……
さっきまでの暗い気持ちが嘘みたいに消えてく。
俺が立ってる場所、夏祭りの会場全体が見える。
人がいっぱいいて、明かりがキラキラで……
「すごい、綺麗だね…」
俺の目には、それが輝いて見えた。
花火が始まるまでは軽く雑談。
岩本は、俺の最近のことを心配してくれてる。
ほんと、優しいやつ。
「最近は、父さんも家に帰ってこないから大丈夫だよ」
「……そっか」
岩本も安心したような顔をする。
ここ最近、父さんは家に帰ってこなくなった。
それが、一時の救いでしかないかもしれないけど、俺はすごい安心してる。
「………」
もし、帰ってきたらどうすればいいんだろう…
俺は、どう向き合えばいいのかな…?
「…深澤」
「ん?」
岩本に、すごい真剣な目で見つめられる。
何だろう?
「あくまで提案なんだけどさ、」
「提案?」
提案……わざわざその言葉を使うってことは、強制じゃないよっていう意思表明ってこと?
「父親とさ、ちゃんと話し合うのは、どうかな?」
「………え?」
話し合う…?
俺が、父さんと…?
「昔は、ちゃんと話せてたんだよね?」
「うん……でも、今は…」
ろくに、顔も見られないってのに…そんなこと、俺にできるのかな…?
「まぁ、ただの俺の意見だからさ。どうしたいかは、深澤が決めていいんだよ」
「………っ…」
俺が、決めていい……
俺が、決めていいの…?
「……俺、は…」
そう、何かを言おうとしたら…
ピュ〜………ドーンッ!!!!!
「「……!」」
花火が、空に大きく打ち上がった。
会場からは離れてるけど、すごい綺麗に見える。
何回も何回も、花火が打ち上がる。
久しぶり、だな……
『わぁ……!母さん!父さん!!すごいよ!!!』
『本当ね』
『父さんもびっくりだぞ!』
『きれ〜……!』
「………」
最後に見た花火……
小学校低学年で、母さんと父さんと手を繋いで、すごい近くで花火が見えて…
空に手を伸ばしたら、父さんが俺のことを肩車してくれて…
俺は、花火に少しだけ近づいたんだっけ…?
「……」
隣の岩本に目を向ける。
花火に吸い込まれたみたいに、目を輝かせてる。
綺麗だな。
花火も、岩本の横顔も、会場の輝きも、全部綺麗…
あの頃感じた綺麗とは違うけど、どっちも、大切だと思った。
話し、合えるのかな……
あの頃みたいに、俺は父さんと話せるようになるのかな…
「……ありがと」
岩本に、小さく呟いた。
花火の音で、聞こえてるかもわかんないけど……
聞こえてるかわからないんだ。
だから、ちょっとだけ……
「………照…」
今日だけ、今この瞬間だけは、名前で呼んでみた。
花火の音で全然聞こえない声量で、
「…ありがとう、照………」
コメント
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💛が💜のココロに刺さりすぎて切なくてマジ好きぃ(*´艸`*) 💛も気づくといいなぁ(って欲望)

💜さんの恋愛模様がエモすぎる…! 💜→→→💛くらいの 愛情量あって好きです… 次回も楽しみにしてます!