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『緑の縞模様、夏の忘れ物』サイト-19の隔離実験室。アイは、細かく砕いたSCP-3552(スイカの種)の成分を均一に混ぜ込んだ、特別な実験用の土を見つめていた。「よし、これで土壌の準備は完了ね。ルイ、イマニ、今回の配合データの記録をお願い」アイが指示を出すと、感覚共有双子のルイとイマニが「了解!」「スイカの種の成分を吸ったら、やっぱりスイカ味になるのかな?」と、声を揃えて楽しそうにデータを入力し始めた。アイの足元では、オレンジ色の999が「プニィ」と、まるで夏祭りのスイカ割りを思い出したかのように嬉しそうに弾んでいる。ベニヤとキハダの2匹のアイポッドも、大きな一つ目を細めて実験の様子をじっと記録していた。アイの白衣のポケットからは、白いウサギのウォルターが静かに顔を出し、鼻をヒクヒクと動かしている。「じゃあ、SCP-1147の種を植えるわね」アイが土の真ん中に指で小さな穴を開け、プラムの種をそっと落として土を被せた。そして、特製の培養液を静かに注ぎ込む。数秒後、土がモコモコと盛り上がり、緑色の小さな芽が顔を出した。芽は驚くべきスピードでぐんぐんと成長し、一本の立派なプラムの木へと育っていく。しかし、その姿は普段のプラムの木とは明らかに違っていた。幹や枝の表面は、ザラザラとした木の皮ではなく、ツルツルとした鮮やかな緑色をしていた。しかも、そこにはハッキリとした「黒い波状の縞模様」が綺麗に走っている。葉っぱも、プラムの形をベースにしながらも、スイカの葉のように深く複雑な切れ込みが入っていた。「わあ! 木の幹がまるごとスイカの模様になってるよ!」ルイとイマニが同時に声を上げて目を輝かせた。そして、枝の先にはたくさんの実が結実した。実ったプラムは、直径5センチほどの可愛いミニチュアサイズ。しかしその見た目は、どこからどう見ても完璧な丸いスイカそのものだった。緑の皮に黒い縞模様がピシッと入った、手のひらサイズの「スイカそっくりのプラム」だ。「すごいわ、外見の特徴をここまで綺麗に引き継ぐなんて」アイは感心しながら、ハサミを使ってその実を1つ、慎重に収穫した。皮の表面は本物のスイカのように少しひんやりとしていて、かすかに夏の青々とした良い香りが漂ってくる。アイがナイフでそのミニスイカプラムを綺麗に切り分けると、中は熟したスイカのような鮮やかな赤色をしていて、中心には小さなプラムの種が1つだけ綺麗に収まっていた。「SCP-3552の性質(体内で育つ異常性)が果実に出ていると危ないから、まずは成分分析をしましょう」アイが分析装置に果肉をかけると、すぐに『異常な腫瘍化成分は検出されず。完全に無害化された高濃度の果糖およびビタミンのみ』という、安全を示す緑色のランプが点灯した。「よし、安全ね! 999、お待たせ。食べていいわよ」アイが小さくカットした赤い果肉を差し出すと、999は「プニィー!」と大喜びでそれを包み込むようにして食べた。食べた瞬間、999の体はいつもよりさらに明るいオレンジ色に輝き、実験室の中にみずみずしくて甘いスイカの香りが一っぱいに広がった。ウォルターもポケットから這い出てくると、アイの手から小さな一切れを器用に受け取り、サクサクと美味しそうに音を立てて味わっている。ルイとイマニも「んー! すっごく甘くて美味しい! プラムの酸味とスイカのみずみずしさが最高にマッチしてる!」と、一切れずつ口に含んで満面の笑みを浮かべた。アイは手元のノートに『実験は大成功。SCP-3552の成分を混ぜた土壌からは、スイカの美しい縞模様を持つ木と、無害で最高に美味しいミニスイカ型の果実が収穫された。これまでの実験の中でも特に満足度の高い成果である』と、嬉しそうに書き込んだ。穏やかな隔離室の中で、ベニヤとキハダがチチチと楽しそうに車輪を回すのを見ながら、アイたちは美味しい夏の味覚をみんなで仲良く分け合うのだった。
コメント
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わああ第19話読み終えたよ〜!!🍉💕 スイカ模様のプラムの木、ビジュアルが鮮やかすぎて脳内にドーンって浮かんだ😳✨ 無害で超美味しいなんて最高じゃん! みんなで分け合うラストのあたたかさにじーん… アイちゃんの研究と癒しが同時にくるの、エモすぎて泣く😭💖 また次話も楽しみにしてるよ!!