通報しないで下さい😢
らうさく、オメガバ地雷はカムバック推奨。
R系はしばらくないです。
「ね、佐久間君っ!俺たちずっと一緒だよね!」
子犬のような笑顔で俺に覆い被さる彼に、俺は「もちろんだよぉ!」というしかなかった。
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佐久間side
3年前の事だろうか、
ラウールが16歳の時、メンバー全員に彼のバースは「アルファ」だったと告げられた。
ベータの俺にとっては関係のないことで、むしろメンバー内のオメガへの注意喚起のようなものだったんだと思う。
誰がオメガとは言わないが、オメガとアルファの距離感うんぬんをアルファの照や蓮が真剣な顔で話していたのを鮮明に覚えている。
「ハーフで身長高くてアルファってのは中々すごいな…わら」と深澤もぼやいていた。
正直俺も思った。
「ベータの俺たちにゃわっかんない話ししてんだろうねん」と適当に返していたものだ。
程なくして、ベータである俺はアルファ様であるラウールに惚れてしまっていた。
きっかけなど、数えきれない程ある。好きにならないほうが難しかっただろう。
もとよりアルファってやつは謎の魅力ってのがある気もする。
最年少でセンターを務め、モデルもこなし、普通の学生として生きられなかった彼。そんな彼に惹かれてしまった俺もまた、ファンの1人なのか、10も離れた男の片思いなのか、
「ぷひゅぅ〜もうだめだぁ」ふとつぶやいた時だった。
「佐久間くんっ!何がダメなの?」とおれの思い人が俺の顔を覗き込んできた。
「んあ?えっとね、佐久間さんの嫁がガチャで出なくて萎えてるんだぁ…」
「アハハッ佐久間君いっつも推しのことばっか!」
「推しじゃない…✨嫁だッ!」
「変わんないじゃーん、ンフフ」
ああ、こんな他愛のない話しじゃ、きっと、無理、だなぁ…なんて
「佐久間君?」
「ぁ」
気づけば俺は涙を流していた。
息を吐くみたいにふっと流れ落ちていたんだ。
「さっ佐久間君?!大丈夫?体調悪い?あっ疲れちゃった?えっとえっと…」
「…」
「ふっかさんとか呼んでこようk」
「アハハッごめんごめんw目にゴミが入っちゃってさ!ww」
表情管理なんて、事務所に入ってからは当然に出来ることだ。先輩として、そう、先輩だから
「ちょっくら洗ってくるわ〜w」
彼の顔も見ずに歩き出す。
はやく、もっと早く、1人に…独りにならなきゃダめだトまれ止まレ涙ガなみだううう
「佐久間くん!!!」
大きな声に体が強張る。気づけば大きな体に後ろから抱き寄せられていた。
焦りと羞恥でうずまく脳内に幸せがなだれ込んでくる。
「にゃっラウールどったのー?」
声が震える。
「えっあの…佐久間君のこと1人にしちゃダメな気がして…あ…涙止まんないね、
どうしたの?俺じゃ…佐久間君の力にはなれないの…かな…なんて」
彼の声も震えていた。
ああ好きだな。こうやって抱きしめて、俺のこと心配して、不安な顔して声も震わせる程怖いくせに俺のこと気づかって、ああ、好きなんだな。
最悪だ。
ラウールの叫び声にみんなが集まってきた。オメガの彼らはアルファの大きな声に当てられてパートナーにしがみついている。可哀想だなぁなんて、あ 俺のせいかw
「どした?ラウール、なんかあった?佐久間も…」と深澤が言ってくる
「…佐久間?」異変に気づいた照もこちらに歩いてくる。
足の力がすとんと抜けてその場に座り込んだ。
「さ、佐久間君?!大丈夫?!」とラウールも、照も深澤も屈んでくれる。
「佐久間?疲れちゃった?」と優しい声をかけられれば自分が惨めになっていった。
他のメンバーも俺を見ている。
その時、ダンススタジオにあった何かがカランと落ちて、ラウール以外の全員がそちらを向いた。
一瞬の衝動だった
「ラウール、好きだ。ごめん」
そう呟き、彼の胸ぐらを掴んで抱き寄せ、彼の唇を奪っていた。
コメント
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