テラーノベル
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元貴『…もう、やめ……若井の、馬鹿…///』
何度も言ってるはずの反抗的な言葉も、
今の僕には芯がなくて、震えていた。
唇が、喉が、ぜんぶ熱くて、とろりと痺れてる。
若井は僕の首筋にキスを落としながら、
やわらかく笑った。
滉斗『素直になったら、楽なのにな』
元貴『素直なんて…絶対、ならないから、///』
無理だ。
恥ずかしすぎる。
だって、自分がどんな顔になってるかも
分からないくらい…若井のせいで、
頭も、身体も、全部、
おかしくなりそうなんだから。
でも、彼の手が背中を優しく撫でて、
耳元に近づき、
低く、蕩けるような声で囁き続ける。
滉斗『ほら、“してほしい”って顔してる、
口で言えよ。
そういうことも、すげー可愛いから』
元貴『や、やだ…言わない、///』
必死に否定したはずなのに、
若井は僕の柔らかく強い頬を掴み、
“本音”を逃さないようにキスを重ね続けた。
滉斗『じゃあ、もう一回訊く。
“滉斗に、もっとしてほしいです”って―
―ちゃんと言ってごらん?』
元貴『言わないっ……言わな、い…///』
身体が、どんどん熱くなる。
何度も重ねられるキスに、
息も、理性も、とっくに溺れていく。
若井の言葉は容赦なく、
僕の拒絶を溶かしていく。
滉斗『元貴、恥ずかしいんだろ?
それも、めちゃくちゃ可愛いよ』
後頭部を包む腕、
首を舐めるような優しいキス。
鼓動がどんどん速くなっていくのが、
自分でも怖いくらい分かる。
滉斗『お前の“好き”も、“甘えて欲しい”も、
心も体も、声も、全部俺のものだから』
めちゃくちゃにされたくない。
そのはずなのに、
僕の口から出てくるのは反抗じゃなく、
ただ荒い吐息ばかりになっていた。
滉斗『どうしてもって頼んでみ、
“もっとください、大好きです”って、
教えてよ』
元貴『…やだ……やだ、
絶対、そんなのっ……!//』
けれど、若井は僕の頬を涙でぬぐいながら、
じっと目を見つめて、
口以上に熱いキスを落とす。
滉斗『諦めないよ、
言うまで、離してあげないから』
身体を抱き寄せられて、もう何も逆らえない。
僕の心はとっくに、全部見透かされている。
元貴『な、んで……なんでこんな…//』
声まで震えて涙混じりだった。
それでも、若井の逞しい腕に包まれて、
僕の心がみるみる柔らかく溶けていく。
元貴『――……や、若井……///』
小さな声で、
たった一言が漏れた。
元貴『――滉斗、もっと……してください…
…大好き、です……////』
自分でも信じられない本音。
言ってしまえば、戻れない。
だけど、この人の腕の中なら――
もう全部さらけ出したっていいと思った。
若井の顔が、とろけるほど
嬉しそうに優しく歪む。
滉斗『……可愛いな、元貴、
やっと俺だけに素直になった』
そのまま、嬉しそうに何度も深くキスされる。
胸が苦しいくらい高鳴って、
もう本当に、どうにもならなかった。
これが恋なんだ。
好きで、好きで、仕方なくて、
頭では恥ずかしくて逃げたいはずなのに、
全部、若井に委ねたくなってしまう自分に、
涙と同じくらい小さな“幸せ”を感じていた。
わずかに震えながら、
もう一度唇を重ねられた時、
僕は何もかも若井に奪われていくのを、
ただ甘く受け入れた。
コメント
4件
素直になった大森さんが可愛すぎて…🤦♀️ 素直じゃない大森さんもドチャクソ可愛いんですけどね?!