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ぴざぶどう。
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吉田side
「俺、間に合わないのかな」
不意にでてしまった言葉。
そして
俺の本音…
本当に間に合わなくなってもおかしくないくらい、時間が迫っている。
その事実で、俺はたぶん、少し混乱してる。
いつもの俺なら絶対言わない。
俺の本音。
💛「俺、怖いよ。正直。もう絶対間に合わないって…できる気がしないんだ…」
自分でも驚くほど、口からマイナスなことばかりが出てしまっていた。
すると勇人は、俺の肩を力強く掴んだ。
🩷「いや、、」
🩷「何言ってんだよ…何勝手に諦めてんだよ!」
勇人の大きな声に驚き、俺は肩を揺らした。
💛「…ごめん。でも俺、さっきのスタッフさんとの会話、聞いちゃってたんだ…。」
🩷「…」
💛「あの時勇人はあぁ言ってたけど、ほんとは間に合わないって思ってるんじゃ」
🩷「思ってない!」
食い気味な勇人の声。
🩷「思ってないって!俺は諦めたことないし、諦めたくないッ!だから先に1人で諦めるなよ!」
🩷「約束したじゃん!仁人ならできるって!」
🩷「俺は待つよ!何回でもやればいい!」
やっぱり熱い男だな〜なんて考えてると、自分にも…少しだけ…
💛「…諦めたくない。」
なんて感情が出てくるんだから。
やっぱり勇人はすごい。
勇人の顔をみる。
今までにないくらい最っっ高の笑顔。
それにつられて、俺も少し笑顔が溢れる。
🩷「うん。いい笑顔。俺、仁人のその顔が好きだよ。」
💛「…..//なんか照れるね。でもありがとう。」
💛「今日あと一回、練習してもいいかな。」
💛「付き合ってくれる?」
🩷「もちろん。仁人が満足するまで付き合うよ。」
💛「じゃあお願いします。」
ス「クレーンあげまーす。」
ガタッガタッ
クレーンが上がる。
でもいつもと違う感覚だった。
今まで行けなかった高さも、余裕で上がっていける。
🩷「!!!」
勇人もこれに驚きを隠せていない。
でも1番驚いてるのは俺の方。
💛「は、勇人…。おれ、いけたよ。」
🩷「すごい!すごいって!すごいよすごい!」
勇人はすごいしか言ってないけど、そのすごいには、たくさんの想いが込められてるのが、見てとれる。
気がつけばクレーンは止まり、俺と勇人は1番上についていた。
下をみる。
もう怖くない。
驚きで心臓が止まりそう。
🩷「仁人…。怖くない?」
💛「うん。まったく。全部勇人のおかげだよ。」
💛「ありがとう。 」
そう言って俺は、勇人に小さくハグをする。
めったにない俺からのハグに勇人は困惑しながらも、ちゃんと俺を優しく包み込んでくれる。
🩷「よかったッ。ほんと。諦めなくてッ。 」
💛「うん。ありがとう。」
気がつけば、下からものすごい拍手が巻き起こっていた。
小さなゴンドラの上。
これは、俺と勇人の、小さな奇跡の物語なのであった。
end.
コメント
1件
ああ、最終話、読み終えました…!「諦めたくない」って仁人から出てきた瞬間、本当にじんと来ましたね。勇人の「先に1人で諦めるなよ」って台詞、重いんですよ。もうね、あのゴンドラの上のハグ、静かで温かくて、すごく良かったです。「小さな奇跡の物語」という締めくくり、何かもう…この2人の世界をそっと閉じるような優しさがありました。お疲れ様でした、良い話をありがとうございます。