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「小春ちゃんはなんで写真部に入ったの?」
「….小学生の頃、好きな季節についての話になったんです」
「ほう」
「私は冬と秋の間の季節が好きだったんですけど…」
「冬と秋ねぇ、いいよねそういう間の季節!」
私が話している間、
先輩は熱心に私の話に相槌を打ってくれた。
「四択なのにその考えは無いってバカにされちゃって…」
「だから、私みたいな人が他にもいるかもしれないって思って….」
「それで写真部に入ったと…」
「そうです」
先輩はうーんと唸ったあと、
「なんかいいね。そういうの!」
と笑いかけた。
初めて私の考えに同意してくれた人に
出会えたせいか、
私は桜芽先輩に恋してしまったようだ。
「小春ちゃんの家ってどこら辺?」
「○○駅の近くです」
「じゃあそこまで送るね」
「え、いいですよ?」
「いいからいいから、遠慮しなくていいって!」
「….じゃあ、お願いします?」
「なんで疑問形なのさ」
そう笑いながら先輩は私の手を引いた。
他の女子にも
こんなことをしているのかと考えると、
やけに胸が痛くなった。