渡辺の家のリビングが目黒の家みたいになってきた。居心地はいい。2人でソファで寛ぐ。渡辺は自分でも、驚いている。部屋にあれこれあるのは、好きじゃないのに。目黒と2人だけの部屋。
少しずつ少しずつ、「好き」が心に溜まる。
目黒ーまだ無理?
渡辺ーごめん。怖い。
目黒ー気持ちいいだけだよ?
渡辺ー違う、俺が俺じゃなくなりそうで。
目黒ーそんなことない。何があっても翔太くんは翔太くんだし。
渡辺ーでもやっぱり・・。
目黒ー待ってる。翔太くんが怖くないって思うまで。
渡辺ー意気地なしでごめん。
目黒ー謝らない。まだ、付き合い始めたばかりだし。
目黒が優しく頬にキスする。渡辺は目黒の頭を抱いて熱いキスをする。キスには抵抗はない。ただ、ここから先は、男なのに、きっと組み敷かれる側だろう。自分が、どうなるか分からないのは怖い。
あの会話から1ヶ月。
キスだけの関係は続いている。渡辺が目黒に聞く。
渡辺ー何をするの?
目黒ーまず、首筋にキスして鎖骨にキスして・・
渡辺ー待って!そこまでにして?
目黒ーしていいの?
渡辺ーちょっとずつやって?
目黒ー俺の膝に座って?
渡辺ーう、うん。
向かい合って座る。渡辺は照れて下を向いてる。いつものように頬にキス。反対の頬にもキス。渡辺は、目黒の肩に手を置いている。
耳元で「好き」と言う。そして、耳のすぐ下にキス。反対も同じことをする。くすぐったいのか、首をすくめる渡辺。ちょっと笑顔になる。シャツのボタンを外し、鎖骨にキス。
目黒ー大丈夫?
渡辺ーんっ・・。
目黒ーしばらくは、ここまでにしようね。
渡辺ーいいの?
目黒ー怖がらせたくないんだよ。
渡辺ーありがと。
目黒ーもう一度するよ?
渡辺ーんっ・・。
耳元のキス、鎖骨へのキス。渡辺は怖くない、くすぐったい。目黒が言う。「本気でキスしたら、怖がるでしょ?優しくしてるけど、我慢してるんだよ?もっと痕が付くくらい、激しくしたいときがある。」渡辺は、戸惑う。そんなこと言われても、どうしたらいいか分からない。
渡辺ー撮影があるから、あの、その、無理だと・・
目黒ー分かってる。だから、胸にしていい?
渡辺ーん〜ん。まだ・・。
目黒ー俺、襲っちゃうかも。
渡辺ーゆっくりって言った!
怖くなって、渡辺は玄関に向かって行く。目黒が追いかけてくる。
後ろから抱きしめられ、身体が震える。
目黒ーごめん、怖かった?
渡辺ーん、我慢させて悪いと思うけど、優しくして?怖いんだ。
目黒ーじゃあ、優しく最初からね。
頬にキスして、首筋にキスして、鎖骨にキスして、何度も繰り返す。怖くない。
子供みたいな付き合いが、1ヶ月くらい続いて渡辺の心の中に「もっといっぱい」という気持ちが出てきた。だが、それを告げるのは怖い。
コメント
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ちょっとずつ進む感じが優しいし、可愛いし、私が萌え死んでます😇😇😇