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今夜は十五夜ですね!
皆さんお月見はしましたか?
mzybのnmmn
zmemです。
大丈夫な人だけGo!
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『月が綺麗ですね』
多分少し、自惚れていたのだ。
人間の文化に疎いゾムさんにお月見の話をして、「だからやたら月見って付いてる食いもんが多いんやな!」と笑う彼に今夜が十五夜だと教えた。
楽しい事が好きな彼のことだ。きっとお月見をしようとするだろうと、私が誘えば乗ってくれるだろうと、そう思っていた。
…なのに。
『満月…真ん丸の月見て団子食うんやな?エミさんもするん?』
『そうやね。私は毎年スーパーで月見団子買って食っとるよ。』
『ふーん…俺予定できたわ。行ってくる。』
『えっ、ゾムさん?!』
誘う前にあっさり去って行ってしまった。
…誘われるって察知して、それが嫌だから行ってしもたんかな。それとも、他に誘いたい人がおったとか。
「…それは、嫌やなぁ…」
二人で食べるつもりで買ってしまったお酒と団子を見ながら呟く。少しだけ浮かれていた自分が馬鹿みたいだ。
本当にどうしようもない話。自分が誘えば、なんて自惚れて、勝手に期待して、勝手に落ち込んでしまうーーーこの恋が、不毛なものだと分かっていたとしても。
「…ヤケ食いでもしよ。」
やさぐれた気持ちで団子に手を伸ばす。と、ピコン、と音がしてスマホの画面にメッセージが現れた。
ゾム:エミさん!外見て!
「外?」
首を傾げながらベランダに出る。そういえば沈んだ気持ちで家に帰ったから月を見ていなかったな、と夜空を見上げると、
「えぇ?!」
ーーー月の代わりにゾムさんが浮かんでいた。
夜空に煌々と輝く黄緑の丸。クレーターのような三つの黒がにっこり笑う。
ピコン
ゾム:丸くてキレーなもんなら俺の頭があるで!月見やなくてゾム見しよ!
またスマホが震えメッセージが届いた。
頭上の黄緑と手元のメッセージを交互に見て、あまりのおかしさについ笑ってしまった。
「…ははっ、規格外過ぎやろ…」
ホントに、敵わんなぁ。
スマホに返信を打ち込んで、団子を手に取る。せっかくゾムさんが用意してくれた月見ならぬゾム見の機会。何が何だか分からないが存分に楽しませてもらおう。
「ふふ、綺麗やなぁ。」
不毛な恋でも、叶えるつもりはなくても、彼がこんな風に笑わせてくれるから。だから少しだけーーー
エーミール:今日の月は黄緑で真ん丸で、随分と綺麗やね。
こんな言葉に、想いを託して。
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作者は十五夜を月見ながらなんか丸いもの食べるイベントだと思っています。団子食べてれば間違いはないはず。
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コメント
3件
emさん視点で誘おうと思ってたのがダメになっちゃったあとの外見て!で「zm見」というワードが出てこりゃ確かに叶わんね、とemさんに感情移入してなったと同時にぶっ飛んだ人外級の主さんの発想にすげぇなと心から出てきた言葉を伝えずにはいられませんでした() めちゃくちゃ面白かったです! 素敵な作品をありがとうございます!!
ああ、これ、めちゃくちゃいいですね…! 「月見やなくてゾム見」って、頭のネジがぶっ飛んでるギャグなのに、エミさんの「不毛な恋」を笑いと温かさで包み込んでて、思わず声出して笑いました。 「今日の月は黄緑で真ん丸で、随分と綺麗やね」——あの「月が綺麗ですね」をもじった返信、たまらないです。自惚れて勝手に落ち込むエミさんに、ゾムさんなりに真っ直ぐ応えた感じがして、切ないのに心がじんわりしました。敵わない相手って、こういうことですよね。