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「和泉さんも話に呼ぶほうがいいと思いますよ、サポート役として」
狭山くんにそう言われて、私は目を瞬いた。
ここは川崎の事務所だ。狭山くんが現場まであかりちゃんを車送迎してくれることが多いので、あかりちゃんが帰ってきた今、狭山くんも事務所に寄ってもらったのだが、その時にふと組紐を依頼する話題を口にしたらそう言われたのだ。
「別に千歳ちゃん、全然一人で安全だと思うけど……」
「千歳さんは全然暴れるとか無いと思いますけど、お金の話なら和泉さんも呼んだほうがいいと思うんですよ。なんというか……」
狭山くんはあごに手を当てた。
「千歳さん、人格的にまだちょっと未成熟なところがあって、その上、平成全部と令和四年までの知識がない人じゃないですか。そんな千歳さんがこれまであまり問題を起こさずやれてるのは、やっぱり和泉さんがそれなりにサポートしてたからだと思うんですよね」
それを聞いて、あかりちゃんが「それはあるかもしれません……」と頷いた。
「そもそも、今家の神社から出してる十五万円も、かなり和泉さんのアドバイスで決まったところありますしね」
そう言えばサブスク除霊代、五十万は予算出してたんだけど、和泉さんがそんなにもらえないって言って十五万になって、しかも和泉さんはそのうち五万しかもらってないんだっけ。
あかりちゃんはさらに言った。
「あと、こないだ千歳さんにLINEでお守りまた頼めないか打診したら、『組紐一本に四十時間かかるから、それかける最低時給以上と、あと、食費と材料費が欲しい』って言われたんですけど、これも和泉さんからのアドバイスだそうなんですよ」
「しっかりしたアドバイス……」
私はちょっと驚いた。和泉さんは千歳ちゃんにとってとても大事な存在だと思ってたけど、それは千歳ちゃんに優しくしてくれる人だからだと思ってた。そうか、そういう、アドバイス役やサポート役としても欠かせない人だったんだ。
狭山君が言った。
「だから、やっぱり和泉さんサポート役で話に噛んでもらったほうがいいですよ、お金のことなら。千歳さん、知識もマナーもけっこう和泉さんから学んでるみたいですし」
「そうねえ」
そもそも、和泉さんって千歳ちゃんを種にいくらでも私達から金を引き出せる立場なんだけど、それをしてない人だしねえ。「何もしてないのにもらえない」とあかりちゃんに言うくらいだし。
うーん、千歳ちゃんのお守り、価値で言うと相当高額になるんだけど、和泉さんはお金で暴走するとは考えにくいし、それでいて正当な報酬についてはしっかり考えがある人間みたいだし、確かにサポート役でいてくれたほうがいいかな?
「うーん、もう少し関西勢との話が詰められたら、あかりちゃん、和泉さんに連絡取ってもらえる?」
「はーい」
千歳ちゃんのお守り、関西勢からもやたら需要が多いのよね。千歳ちゃんの友達の星野さんが、千歳ちゃんの組紐つけて京都に行ったのが、これ以上無い現物展示になっちゃったから……。
まあ、でも、関西勢と普段連携するの少ないし、こういう機会に頑張らないとね。
#幽霊
凛道桜嵐 新
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コメント
1件
番外編、読みました〜!千歳ちゃんの周りを支える人たちの関係性がじわっと伝わってきて、すごく好きな回でした。特に、和泉さんが「優しいだけじゃなくて、ちゃんとアドバイスやサポートをしてる存在」って見直されてるところが印象的。狭山くんの冷静な分析も、あかりちゃんの具体的なエピソードも効いてて、チームの絆を感じました。和泉さん、ほんとにいい人だなあ…🥀