GLEATTOWN(グレートタウン)
ここは誰もが羨む最上級の街
世界一の大規模な街で
親から子供みんな何かしら輝かしい才能をもつ
まぁ正確には、自分で磨きあげてその才能を初めて手にするんだけどね
第1話
「おはよ!」
「莉犬、朝から元気ですね」
「えへへッ……w」
赤間 莉犬
莉犬はいつもぱぁっと花が咲くように笑う
ひょこひょこと動く耳に
ふわふわのしっぽをフリフリさせる
その動きは
整った可愛い顔に可愛いオーラ
それをもっと可愛くみせていた
「……るぅちゃん?どーしたの?」
「ぁぇ、、?なんでもないよ、w」
ぼーっとしていたらしく
莉犬が首を傾げて心配そうに見つめてくる
続々と教室に人が入って来る中
桃色の髪が見えて
あの人が来たのだなと察する
ドンッ
「い”だッ……」
「おいりーぬ、なんで置いてくんだよ」
「ぁ、さとちゃん……」
桃井 さとみ
ムッと眉間に皺を寄せて莉犬を見る
その目はサファイアのように深い青
「そんなに強く叩かなくてもいいじゃん」
「あー、、ごめんごめん」
「謝る気無さすぎ」
ぷくっと頬をふくらませて怒ったような仕草をする莉犬をみて
さとみくんは
「かわいw」
とつぶやく
その言葉に頬を赤らめる莉犬
僕は何を見せられているのだろう
「で、なんで置いてったわけ?」
「起きなかったのさとちゃんでしょ」
「はぁ?」
僕は完全に空気になっていた
2人でずっと話す
でもここでそのままにしていると
この話の内容だったら喧嘩になりそうだったので
「ん”ん”んッ、」
と咳払いをして止める
「ぁ、すまん」
「別に、喧嘩されたらめんどくさいの僕なので」
「……確かに」
そんなくだらない話
いつもと変わらない話をして
HRまでの時間を潰した
HRが始まってしばらくした頃
廊下からドタドタと走る音が聞こえてきた
その数秒後に
教室のドアがガラッと大きな音を出して開いた
ひょこっと顔を出していたのは
「はぁ、はぁ……」
「蒼猿、遅刻」
「わかってますよぉ、、」
蒼猿 ころん
「早く席に着け」
と先生に注意され、僕の隣にすぐ座る
「おはようございます」
「るぅとくん、おはよ」
遅刻した人だとは思えないくらいヘラッとした顔をしている
「相変わらずですね」
「……バカにしてるでしょるぅとくん、それでも僕の彼女?」
「そのつもりです」
あっそ、
こぼれるように発した言葉から
ちょっと拗ねてるんだろうなぁ、とか思い横を見る
綺麗な横顔があった
さとみくんとはまた違う綺麗な青色の目に同じ色の髪
でもそれを乱すように髪型、服装が最悪だった
「なんですかその格好」
「ん、え?」
本人は分かっていないようだが
だいぶ酷い格好をしてた
ボタンは上から2個も外れてるし
ネクタイは結べてないし
寝癖つきっぱなし
どうやったらそんなふうになるのかが分からない
「るぅとくん、後で直して」
「仕方ないですね、」
「ありがと」
ころんside
「あれ、ころちゃん、るぅちゃん知らない?」
「1人でどっか行ったよ」
「えぇー、ご飯一緒に食べようと思ったのに、」
お昼休みに入って、莉犬くんがるぅとくんのことを探していた
るぅとくんはチャイムがなったあと
すぐにお弁当をもってどこかに1人で走っていった
僕、ご飯食べる人いないじゃん
「あれ、るぅといなかったの?」
「そーなの、あ、ころちゃん一緒食べよ」
「うん」
莉犬くんが誘ってくれて
3人でお昼ご飯を持って屋上へ向かう
屋上には
「あれ、ころちゃん!?」
「あ、やっほ」
「るぅちゃん!」
「莉犬とさとみくんも!?なんで!?」
るぅとくんがいた
でも1人ではなかった
「結局みんな揃っちゃったね」
「ほんまやな」
紫野 ななもり
橙田 ジェル
いつもにこにこしているななもりさん
通称なーくん
生徒会長で、いつも冷静
すごく優しいし、頭もいい
紫色の透き通った目が何でも見透かしてきそう
そしてジェルくん
ジェルくんはなーくんの隣にいつもいる
生徒会副会長
2人も付き合ってるから仲良い
なーくんに手招きをされ
僕達は3人の元へ行き、一緒に食べることになった
すると、隣にいるるぅとくんが
「……せっかくなーくんとゆっくり話せる時間だったのに」
「なんか話すことあったの?」
「いえ、特に」
何それ、じゃあべつにいいじゃん
「あ、その卵焼きちょーだい」
「えぇ……仕方ないですね、、あー」
「ん、うま」
るぅとくんのお弁当に入っていた卵焼きを食べさせてもらう
そういえば久しぶりに食べたなぁ
トロトロの卵に甘い味が付いていてすごく美味しい
るぅとくんは甘党派なので意外と甘い味のものが多い
「ころちゃんさ、いつもお弁当じゃないよね」
「ぇ、うん」
なーくんに心配するような声でそう聞かれた
まぁ当然僕は自炊なんて出来ないので
いつもコンビニで買う
「るぅちゃんに作ってもらえばええやん、さとりーぬみたいに」
とジェルくんがにやにやしながら言った
さとりーぬはいつもお揃いの弁当
莉犬くんが作っているらしい
さとみくんは満更でもなさそうな顔をしている反面
莉犬くんは顔を赤くしていた
「一緒に住んでるからできることなんでしょう、僕達一緒に住んでないので」
さらりというるぅとくん
その言葉に恥ずかしくなったのか顔を隠す莉犬くん
「おい、俺の莉犬いじめんなよw」
莉犬くんの頭をポンポンしながら
笑ってるさとみくんに
「さとちゃんだってからかってる癖に、」
嫌味を言う莉犬くん
あははと笑いが起こり、
それを断ち切るようにチャイムがなった
るぅとside
「るぅとくん、帰ろう」
「ぁぇ、、ちょっと待ってくださいよ、」
カバンをサッととり
少し前を歩くころちゃんに追いつくように早足で歩く
「なんかあるんですか?」
「今日家おいでよ」
「へ、なんで?」
「嫌ならいいけど」
突然誘われて、内心すごく驚いた
何するんだろう、
でも
「……行きます」
久しぶりな気がして
妙に行きたい気分が大きくなった
「ん、おいで」
ニコッと笑い、手を差し伸べてきた
その手を握ってころちゃん家に向かった
「お邪魔します」
「僕の部屋行ってて、適当に荷物置いていーよ」
「わかった」
ころちゃんの部屋に入ると
ころちゃんの匂いに包まれる
この匂いすごく落ち着くんだよな、
「何でそこに突っ立ってるの?w」
「うわっ、ちょ、驚かさないでよ」
ごめんごめんと笑いながら
持ってきたお茶とお菓子を机に並べる
「るぅとくんも座りな」
「……うん」
ころちゃんの隣に座る
すると突然抱きしめられた
「……ころちゃん、?」
「んー、、なんか疲れた、、、」
癒しだぁ、と僕の背中に顔を埋めるころちゃん
しばらく沈黙が続いたあと
「ひゃッ、!?」
「くふふっ、w」
背中をスっとなぞられ、情けない声が出る
「何してるんですか、」
「ちょっと意地悪したくなってw」
「ばか」
クスクスと笑うころちゃん
するとまた強く抱きしめられて
「るぅとくんはさ、僕のこと好き、、?」
「ぇ、、、」
なぜそんなことを聞くのかは分からない
だけど、声色から不安になってるのかなと、思う
「好きじゃなかったら告白受け入れてませんよ、」
「だよね、w」
「ころちゃんは、?」
「僕だって好きじゃなかったら告白してない」
「確かに、」
2人で笑う
ふと昼のことを思い出した
「ころちゃん、」
「んー?」
「お弁当、作りましょうか、、?」
「え、いやいーよ」
すぐ断られて少し寂しかった
僕の弁当嫌かな、
さとりーぬみたいにからかわれたくないのかな、
そんな心、すぐに見透かされて
「別に嫌なわけじゃないよ、めっちゃ嬉しい」
「へ、じゃあ、なんで……」
嬉しいなら、作るのに
「忙しくなっちゃうでしょ、るぅとくん」
「るぅとくんのお弁当ちょこちょこくれたらいーよ、1口くらい」
忙しくなんてならない
お弁当作るだけだし
「また寝てないんでしょ」
「んぇ、?」
「クマ、すごいよ」
確かに寝れてない
正確には寝れないが正しいかもしれない
「それなのに僕のお弁当まで作ってたら寝る時間もっと無くなるでしょ」
ころちゃんなりの優しさだった
「家泊まりなよ、そのために今日呼んだんだけど」
「……じゃあ泊まる」
「今日はちゃんと寝てもらわないといけないからえっち出来ないなぁ、」
「元々やる気はありません」
続き♡200〜
コメント
2件
めっちゃこの連載の続き楽しみにしてたんですっごく最高でした😿💓 ♡500にしたんで続き待ってます!!((