「はぁ、はぁ……」
ドンッ!
「……いたっ」
「はぁ、はぁ……」
人にぶつかりながらも、私はただただ走る。
「明日菜(あすな)!」
「……学?」
「はぁ……はぁ……」
「待てよ!」
「やめて!!」
また、つかまれた腕を振り払う。
「やっぱなんかあっただろ」
「ないって言ってるじゃん!」
今は誰もいない、校舎裏の自転車置き場に響く怒鳴り声。
「じゃあなんで逃げ出すんだよ」
「だって、だって……」
ダメ。
言ってはダメ。
口にしてしまったら。
自分から口にしてしまったら。
それを現実だと受け止めなくちゃいけなくなる。
「私、死んじゃうんだよ!」
第4話 やりたいことはなんですか?④
「は……?」
「だから、私、死んじゃうの!」
「冗談……だろ?」
「冗談で、こんなこと言わない!!」
「まさか……明日菜が……」 **************
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