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入野自由:「……あれ?内山、ちょっと早いじゃん」
軽い声とともに、ドアが開いて入ってきた入野。
いつものような人懐っこい笑顔。でも、その裏に昨日とは違う“何か”が混ざっていた。
内山昂輝:「あ、いや……ちょっと資料見ておこうと思って……」
視線を合わせられない。けど、それすらも入野にはお見通しだ。
入野自由:「そっか。偉いね、内山は。真面目だなぁ。……可愛い」
内山昂輝:「……っ! またそれ……!」
椅子に座ったまま、思わず身を引く内山。
すると自入野は、すっと屈み込み、内山と同じ目線になった。
入野自由:「ねえ、昨日のこと。あれ、まだ“考え中”?」
内山昂輝:「……答え、出てないです。ていうか……そんなすぐ出せるわけないでしょ」
入野自由:「……そっか」
ふっと笑うと、自由はそのまま、内山の膝に手を置いた。
内山昂輝:「なっ、なにして――っ」
入野自由:「今日も、ちょっと触れちゃダメ?」
内山昂輝:「……っ」
自由の指が、膝からゆっくりと腿の方へ滑っていく。直接肌に触れてないのに、ぞわっと体温が跳ねる。
入野自由:「昨日ね、内山がすっごく真っ赤になって、目を逸らしたとき……正直、ああもう好きすぎるって思った」
内山昂輝:「……俺のこと……そんな風に見てたんですか」
入野自由:「うん。見てたし、今も見てる。ずっと君のことしか、見えてないよ」
その言葉の直後、入野の手が内山の頬に触れた。
親指でそっと耳の下をなぞるような、くすぐったいけど妙に意識してしまう触れ方。
入野自由:「ねえ――こういうの、もうちょっとだけ、許して?」
内山の唇が震える。
嫌だなんて、言えない。
でも「いいよ」なんてもっと言えない。
その隙間に、入野は迷いなく入ってくる。
内山昂輝(心の声):
(この人……どこまで本気で、どこまで余裕なんだよ……でも、止められない……このままじゃ……)