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テラーノベル(Teller Novel)
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【 1話 】


※カイ潔~~!!ヤッタネ☆

※毎日投稿できなくてすいませんすいません

※カイ潔人気すぎて笑った。逆にネス潔はなんでないんですか???????






____今宵は、年末。12月31日。



「ハッ…ハッ……」



肩で息をしながら、練習へ没頭する少年。この男は、青い監獄の看板である、潔世一である。

現在、世界との戦いを行っている最中であり、潔もそれに参戦する予定だ。それだからだろうか、年末ということも忘れて練習に明け暮れている。

額から汗が流れ、何度も何度もボールを蹴り、シュートを決める。




(だめだ、だめだ…もっと、もっと…!集中力、完璧なシュート率を上げないと…違う角度から、どんなところからパスを貰ってもちゃんと対応できるように…もっと…っ!)




ぐるぐるとそんな事ばかり考えながら、何回も何回もシュートを決め、自身を分析していく。


…一種のサッカーへの依存だ。完璧な自分を求めすぎるあまり、きっとこうしているうちに自分自身の考えや自分を見失ってしまう。麻薬と同じような物だ。正確な考え方などができなくなり、最終的には理性が崩れ落ちて、自分がだめになる。少しくらいは休暇も大切なのだが、きっと憧れのノエル・ノアが言ったとしても潔は聞かないだろう。

彼は、サッカーが大好きで、世界一のストライカーになりたい夢を描き続けるのに必死だから。



…だがしかし、今日が年末ということが頭から転がり落ちてしまっている。今の時刻は11時37分。あと23分したら年が変わってしまうと言うのに、サッカーサッカー……去年の彼と比べれば50倍…否、100倍は違うだろう。




「ハッ…ハッ…ぅあ……ちょ、っと…きゅ、け…」



近くにあるベンチに行こうとするも、体力がもう一ミリも残っておらず、さっきまで必死に喰らい付いていた緑色の芝生に寝っ転がる。疲れきっていて、暫く休憩しないと体力は満タンにならないだろう。



「…お、れに…っぱ足りないのは、フィジカル…かぁ、筋肉…つ、けてる…つもりなんだ、けど…な」




細い自身の左腕を上に上げ、じ…と見つめる。やはりパッと見れば、サッカー選手とは思えないほど筋肉がついていないように見えてしまう。フィジカルがとても良い國神にコツを聞いてみると”鍛えたらこうなるだろ”と返されてしまい、何も言えなかったのを思い出す。



「…鍛、えてる……つもりなんだけど、なぁ。なんだ、か…凹むわ」



だんだんと息が整えられてくる。もう再開しようかな、と思い上半身を起き上がらせた。背中には草がついていて、チクチクする。軽くはたくと、勢いよく立った。



「よっし!あと少しだけ頑張るぞ~!!」


「………うるさいぞ世一~。年末なのに何故こんなにもうるさいんだ」


「うぁ!?」




ビクリ、と肩を跳ねさせ、後ろを振り替えると待ち構えていた男がいた。


その男は、ミヒャエル・カイザー。ドイツ棟…否、バスタード・ミュンヘンに所属している男である。また、新時代11傑にも選ばれているとても優秀な選手だ。その他にも、素晴らしい肉体や華麗なる容姿。そこだけを見れば、彼は良い選手だろう。…性格さえよければ。


なんというか…彼は色々と悪態をつけてくる、とても厄介な男なのだ。面白いと思ったものには熱意が入り、そして沢山沢山弄る。それは完全に好きな人に意地悪をしたがる小学生のそれ。そんなカイザーを、潔は嫌っていた。好んでいる部分といえば、サッカーの能力だけであろう。





「な、んだよ…?お前、寝てないんじゃねえのかよ。もう明日になっちまうぞ?」

「いやはや、世一は馬鹿なのか?あと少しで年が変わるから起きているんだ。他の奴らだって、時計にかじりついて年が明けるのを待ってるぞ?」

「…えっ?年末…?年末…。年末?

……あ」





2022年が、もう少しで終わってしまう。そんなことに今気づいた潔は、自らが持っていた、少しボロボロになったボールを落としてしまった。

流石のカイザーも苦笑いした。自身のお気に入りである潔が、こんなにもサッカーしか頭にない奴だとは思ってもいなかったのである。…まぁ、大体予想通りではあるけれども。




「…今、何時?」

「なんだ?ボールを蹴りすぎて時計も見れなくなったのかァ?」

「うるっせえ!何時かって聞いてるんだよっ」

「12時50分だ。ベイビーからやり直してくるか?ああ!失敬。元々から心はベイビーだったな」

「うるせぇんだよクソカイザー!お前も時計をかじりつくようにして見とけば良いじゃねえか!!」

「はァ?俺がンな気持ち悪いことするわけないだろう?」




いつもの言い合いである。広いコートにはその言い合いの声がよく響いてしまう。時間を聞いただけなのにこんなに弄られる潔も可哀想だが、口が悪いので、少し潔が悪い方面もある。カイザーもカイザーだ。好きな人に意地悪をして好意を察せ!と言っている様なものだ。完全にそんなの伝わりっこない。

…言い合いをしている内に、時刻は11時54分となった。残り6分で、年が明けてしまう。




「や、やばい…俺ここで年越すのかよ…」

「俺と年を越したかったのかぁ?ツンデレだな世一~」

「断じて違う!!年越したくねえランキングNo.1だよてめえは!!!」




そう言うと、ため息を少々。そんなにもカイザーと年を越したくなかったらしい。その反応を待ってました!とでも言うように、ニマニマと口角を上げるカイザー。




「でも残念だったな、もう俺と年を越すのは確定だ。他の奴らがいるところに行ったとしても、ここは広いから間に合わないぞ?」

「ぐっ……」




…図星である。元々、この施設が広すぎるのだ。サッカーの為の施設だからこそかもしれないが、とてもじゃないが広すぎる。今いる練習コートから自分等の部屋に行くのにも五分以上かかる。走ったら三分ほどで着くが、生憎その体力を今現在持ち合わせていない。

嫌だ嫌だ!!と駄々をこねる潔。ハッハッハ、と楽しそうにカイザーは嘲笑ってやった。




「世一~。残り3分だぞ?」

「嫌だ!!嫌だ!!…走れば良いのか…?俺、走ってあいつらのところに行ってくる………」

「だめに決まってるだろ?」




潔のひんやりした冷たくて細い右腕をカイザーは掴んだ。力が強すぎて潔も怯み、”…わかったから離せよ”と、睨み付けながら言った。だが、力は緩めたものの、離してはくれず。カイザーは終始無言になると、潔を自分側に引っ張った。”おわっ”と思わず吃驚して声を漏らす。気付けば、潔はカイザーの胸板に閉じ込められていた。




「なっ…にすんだよ……」

「この手を放したら、お前は絶対逃げるじゃないか。今年は俺と年を越せ。もう来年には俺が居ないかもしれないだろ?」

「……そ、うだけど。…わかったから、離してくれよ、カイザー」




フン。と、カイザーは鼻で笑った。潔の眉がへの字になり、本当に困っていることがわかる。




「絶対離すわけねえだろ。…あと、来年俺が居ないかもしれないからってのはまた別だ。

イチャイチャしながら年を越せば、俺と道化の一生の思い出になるだろ?」

「はっ…!?」




顔がだんだんと紅くなる。身長差があるため、上目遣いをする他ない。



_____ハッピーニューイヤー!!!



元気な声がこの施設に響き渡る。時間を見てみると、12時になっていた。月日は1月1日。2023年になった瞬間だった。




「っはは、マヌケな顔をするなぁ?世一~」

「ッ……お前のせいだろアホカイザー!!!!」




顔を紅く染めながら、いつものように口悪くカイザーを睨み付ける。だが、怖さがなんとも感じられない。



カイザーは満足そうに笑った。いつまでも、こんな時間が続けば良いのにと思いながら。







最後雑ですいません!!!!


ハッピーニューイヤー!!!!!!!!!



(ちなみに今起きて急いで書きました)

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