君を一目見ただけで
俺は____レトルトは____
恋に落ちた。 ジリリリリリリリ
聞き覚えのある音に俺は目を覚ました。
もう、朝、か。
聞き飽きたアラームを強引に止め、俺は身体を起こした。
「あれ、俺って何でアラームかけたんやっけ。」
予定が無い日はアラームをかけない。
今日、予定あったっけ。
予定を思い出す為にキヨくんたちとのLINEを開いた。
キヨ「明日、14時で良い?」
牛沢「はい。」
「いいよー」
ガチ「大丈夫」
キヨ アンパンマンのスタンプ
今日、撮影の日か。
俺はスマホの時計を見る。
時刻は13時00分。
「寝過ぎた…笑」
俺は急いでパソコンの準備をした。
13時50分。
みんな集まっていた。
キヨ「あ、レトさん来た。」
「お前ら早くない?」
牛沢「キヨが1番早く来てた。」
ガチ「13時30分ぐらいに来てたよな笑」
「キヨくん早すぎ笑」
キヨ「レトさんに早く会いたくてさ…!」(キヨ特有のイケボ)
ガチ「笑笑笑」
牛沢「肝心のレトルト1番遅かっただろ笑」
「…笑」
…危な。不覚にもときめいてしまった。笑
こんなやつにドキドキするとか俺終わってる…
多分キヨくんのことやから、ネタで言ったんだろうけど。
キヨ「じゃ、レトさんも来た事だし、もう
やっちゃう?」
牛沢「あー、はい。」
キヨ「じゃ、行くよ?」
今回のタイトルコール。叫ぶか、俺らに話しかけてくるか。
ボタン1つ押すだけで彼の人格が豹変する。
キヨ「メンヘラからのぉぉぉぉぉ!!!」
キヨ「だっしゅつぅぅぅぅぅ!!!!!」
牛沢「うるせぇ笑笑」
ガチ「笑笑笑笑」
「でも、俺らでこういうゲームやるの、珍しくない?」
キヨ「1人でやるの…寂しくて…」
牛沢「嘘つけ笑笑」
ガチ「あれ、だね、あの、この女の子可愛いね。」
キヨ「笑笑笑笑笑」
「ガッチさん笑笑笑」
キヨ「変態!笑笑」
ガチ「な、何でだよ笑」
キヨ「まあ、レトさんの方が可愛いけどね。」
は?
牛沢「…カットだな。」
キヨ「何でだよぉ!」
キヨ「レトさん!可愛いよね?」
ガチ「本人に聞いてどうすんだよ笑」
「キヨくんの方が可愛いよっ!」
牛沢「笑笑笑笑笑」
精一杯の返答がこれだった。
ノリにのった返答にしたつもりだったけど、良かった。通じた。
それより、さっきの何!!?
さっきと同じでネタなのかな…
まあ、深く考えても仕方ないよね。
ゲームに集中しよ。
ゲーム内の少女「私、貴方の事が好き。」
ゲーム内の少女「お名前は?」
牛沢「好きなのに名前知らないのかよ笑笑」
ゲーム内の少女「私、レトナって言うの。」
「俺ぇ!!?笑」
キヨ「笑笑笑笑笑笑」
ガチ「名前どうすんの?」
キヨ「ここは清(きよし)で行くしかない。」
「何で?」
キヨ「相手がレトさんだから。」
牛沢「怖ァ笑笑」
ガチ「もうキヨがメンヘラじゃん笑」
……メンヘラのゲームだから自分がメンヘラを演じるっていうネタよね。
…なんかドキドキした俺がバカみたいじゃん。
レトナ「…そう。清くんね。可愛い名前。」
「なんか俺が言ってるみたいでやだぁ」
キヨ「笑笑笑笑笑笑」
そのままゲームは続いていき、遂に終盤へとなった。
もう、2時間やってる。
推定プレイ時間は1時間らしい。
やっぱ俺らがやるとこうなっちゃうなぁ笑
レトナ「私、清くんと付き合いたいの!!そう!殺しちゃいたいぐらい!」
キヨ「レトさん…俺の事そんな風に思ってたんだね…」
「笑笑笑笑 違う!笑」
選択肢
俺もレトナちゃんが好き!
そのまま彼女にキスをする。
首を絞める
※尚、選択後やり直すことは不可能です。
キヨ「やり直せないの!!?」
牛沢「何で笑 やり直せないんだよ笑」
ガチ「どうする?」
キヨ「レトさんがやられて嬉しいのは?」
「俺ぇ!?」
「うーん、キス、かなぁ」
「なんか急にキスするってのが良い」
キヨ「へー…」
その後、少し雑談をしてから解散した。
時計に目をやると、
もう、19時!!?
話し込んじゃったな…
夕飯どうしよっかな…お昼食べてないしな。
なんか冷蔵庫あったっけ。
俺が立ち上がった瞬間
ピーンポーン
え、この時間に?
「は、はーい!」
俺が覗き穴を確認すると赤い襟足が見えた。
キヨくん…だよね。この時間に来るとか何かあったんかな。
俺がドアを開けた時
キヨ「やっほ、レトさん。」
「キヨくんどうしたん、こんな時間…」
「へ、?」
次の瞬間
俺の唇には生暖かい食感があった。
突然の出来事に驚き、思わず閉じてしまった目を開けると見覚えのある顔がすぐ近くにある。
「き、キヨく、」
キヨ「へへ、びっくりした?」
「び、びっくりするに決まっとるやん!」
キヨ「ごめん、ごめん笑」
「な、何で、」
キヨ「何でって、誘ってたじゃん。ずっと。」
「誘ってた?」
キヨ「え、まさか気付いてないの?笑 実況中、レトさん可愛いとか言ってたんだけどなぁー」
「え、それって誘ってたの?」
キヨ「そーだよ!マジで気づいてなかったの?なんだよ〜」
キヨ「…まあ、いいや。今日泊まらせて?」
「良いけど…」
キヨ「よし!お邪魔しまーす」
「そういえばさ…何で俺の事誘ってたの?」
俺が気になり、それを聞くとキヨくんは急に真面目な顔付きになり、俺を見つめる。
「な、何…」
キヨ「まだ、気付かないの?」
「え、?」
キヨ「俺が、」
キヨ「レトさんのこと好きって事。」
「え!!?」
キヨ「そんな驚く?誘ってたんだから!」
「そ、そうだけど…」
キヨ「で、どうなの?」
「え?」
キヨ「へ、ん、じ!は!」
「俺も好きだけど…」
キヨ「好きだけど?」
「ひ、一目惚れだったから…な…って。」
キヨ「…もうそれは両想いでしょ!!」
キヨ「一目惚れも列記とした愛だから!」
キヨ「なんなら、俺も一目惚れだったかもだし」(小声)
「そう、だよね!改めて」
「キヨくんのこと、好きなんやね…」
キヨ「…へへ、俺たち、これって恋人同士?」
「そう、だね」
キヨ「はぁ〜…」
キヨ「ほんと、やっとレトさんが俺のになってくれた!」
キヨ「人生で1番嬉しいかもしんない!」
「てか、キヨくん男同士の恋愛嫌いかと思った。」
キヨ「あー、昔は嫌いだったなぁ…」
キヨ「でも、、レトさんに出会ってから今は大好き!!」
そう言って俺に抱き着いてくる。
「ちょっと、!笑」
2人の笑い声が部屋中に響き渡る
俺たちが結ばれたのは
本当にキセキだと思う。
レトナと清にも感謝しなきゃね笑
「てか、ドア開けた瞬間何でキスしたの?」
キヨ「ん?」
キヨ「そりゃあ……」
キヨ「レトさんがその“ 選択肢”を選んだからだよ。」
𝑒𝑛𝑑
2章に続く…
コメント
2件
ゔ……ぐあぁぁぁッ!!!!!!!!何だこの可愛い生物たち 保護していいっすか?