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何話か続く予定ですが、満足したら失踪する可能性もあります。ご容赦ください。
軍パロ。
三十日後に死ぬ🌵と、🧣の話。
rd視点
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病室の窓から外を見つめる彼に、なんて声をかければいいのか迷いながら、ドアの傍で立ち尽くす。
幸いなことに、未だ此方に気づいていないみたいだから、まだ考える時間はありそう。
今回は残念だったね?いや、違う。今回は、なんて、次は無いかもしれないのに。いかないで、も独りよがりで、俺のせい。って言ったって彼奴は否定するだろう。
いつも通りが1番なのだろうけれど、いつも通り、と自分に暗示をかければかけるほどいつも通りが分からなくなる。
怖い。
いつも通りの日常が、変わることが。
平穏な日常に慣れて、微温湯に浸かり続けて日々を過ごしていた俺には突然のことすぎて脳内がごちゃごちゃのまま纏まらない。
クラクラする頭を抑えるように手を動かすと、布の擦れる音で気づいたのか彼がこちらを見る。
「ふは、なんて顔してんだ、らっだぁ。」
『だって、だってさぁ…ぐちつぼ、死ぬんでしょ。』
「あー、まぁ。解毒剤が見つからなかったらそうなるな。」
少し笑いながら俺の心配をするぐちつぼに、彼らしいなと感じてしまう。自分が死ぬかもと言うのに、泣きもせず、恐れもせず、此方の心配をするのだ。
『おれはやだよ。』
「…あぁ、俺も嫌だ。」
沈黙が痛い。自分も不安なはずなのに、その目に映るのは俺への心配ばかりで。
静かな空間で、思考だけが回り続ける。
どこか冷静な頭が、冷たく言い放つ
俺が怖がったって、どうにかなる訳でもないのに。
静かな空間にいたたまれなくなったのか、ぐちつぼが口を開く。
「なぁ、らっだぁ。外、行こうぜ」
『え?でも、まだ外出ちゃダメなんじゃなかったっけ、ぐちつぼ』
「バレなきゃいいって、ほら。ほぼ1日横になってたから久々な気ぃするわ。うぉ」
勢い余って転びかけるぐちつぼを咄嗟に支えると、「ありがとな」と、前と変わらない太陽のような笑みを浮かべる。
あぁ、痛い。
この笑顔が、あと30日、今日を抜くと29日で見れなくなってしまうだなんて、考えたくもなかった。
庭に出ると、季節の花々が綺麗に咲いている。爽やかな春の日差しと香り。何時も通りの庭。
座り込みながらそれらを見つめる彼を眺めている。
鼻歌を歌いながらシロツメクサで冠を作るぐちつぼを眺めていると、どこかに連れていかれてしまいそうで。花に攫われる、なんて、多分柄じゃないのに。捕まっても自力で抜け出せてしまうはずなのに。なぜか、怖くてたまらなくて。上機嫌な彼の腕を掴んで病室まで駆けた。
「どうした?」なんて不思議そうな顔をしながら言うぐちつぼに、なんとも言えない気持ちになって、「なんでもない、ごめん」なんて言って病室を後にした。
総統室で書類をやったあと帰ってきた自室の窓際には、黒いチューリップが置かれていた。
コメント
2件
待ってください続きが気になって仕方ないのですが、は、花言葉ァ…!!続きを正座して待ってます🙏