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そうこうしているうちに、中華が訪ねてくる日になってしまった。
客間の準備もできているから万全だと思うが、俺には一つだけ不安要素がある。
北華が何かしでかさないだろうか。というものだ。
勿論、多少の事で中華が怒るような奴ではないのは知っているが、一応俺が保護者のようなものだしな。
きっと大丈夫。それだけを信じて、中華が来るのを待っていると、コンコンと、玄関からドアを叩く音が聞こえる。
中華がやってきたのだ。
ドアを開けると、真っ赤な髪を後ろで一つに結び、相変わらず赤色のチャイナ服を着て、穏やかに、少し楽しそうに微笑みながら、赤の瞳と黄色で瞳孔が星型の瞳が並ぶ顔でそいつは俺を見上げていた。
「お久しぶりですアル。師匠」
特徴的な語尾も変わっていないらしい。
「あぁ。久しぶり、中華」
少し屈んで、中華の視線に合わせてみる。
前に会った時と変わっていないようで心底安心した。
「師匠の家に来たのは初めてアルけど、聞いてた以上に大きくって吃驚しましたアル」
相変わらずの元気な笑顔で中華は笑った。
やっぱり、こいつは気負い過ぎず、ありのままの姿が一番似合っていると思う。
中華がここに滞在する事を許可したのは、中華にお願いされたから。そんな理由もあるが、俺の私情も挟んでいる。