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「北斗…脳腫瘍だって」
泣き腫らした目でこちらを見ながら、樹は言った
何を言っているのか、本当に分からなかった
SixTONESの時が止まっていた
「何かの間違いじゃないよね?」
気づけばそう口から出ていた
「うん。詳しい事はあんまわかってないっぽいんだけど…はぁ…本当に脳腫瘍だって 」
樹は頭を整理しながら話しているように見えた
「今北斗には会えないの?」
普段あまり北斗と接点のない、大我が聞いた
「会えるは会えるだろうけど、まだ意識戻ってないよ 」
そうか、そりゃそうかまだ目覚めてないよな
人間って、意外と脆いよな
心底思った
ガラガラ
「田中さ…あ、皆さん!松村さん、目が覚めました。まだ頭が痛いと思うので、気をつけて面会して下さい。 」
その言葉で俺達は少し顔を明るくして、北斗がいる病室へ入った。
「え…俺っ…倒れたの? 」
北斗は第一声そう言った
「うん。頭今も痛い?大丈夫?」
北斗の体を心配する面倒見のいい高地
「はぁっ…ズズッはっ…」
先程からずっと泣いている樹
「ほんとに心配したんだよ」
いつもより声のトーンがいくらか下がる慎太郎
「北斗頑張りすぎだよ」
少し潤んだ目で北斗を見る大我
皆んな、普段と違いすぎた
もう、元のSixTONESには、戻らないような気がした
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