テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
カオスさん 「兄弟!?あの二人が!?」
エクスデスさん 「そうだ…あの二人は兄弟という事は、バハムートから聞いた。
だが、それ以上は分からないんだ。ゾディアークに何があったのかも
バハムートが追い詰めている理由も」
私 「…ありがとうございます…今日…生徒会長さんに聞いてみます…」
カオスさん 「マジかよ…良いのか?お前に何かあるかもしれないんだぞ?」
私 「でも…やっぱり…気になるんです…ゾディアークさんが
どこか泣いている様に見えたんです…」
カオスさん 「アイツが?」
私 「はい…何処か涙を堪えて、苦しんでいる様に見えて…だから…
助けてあげたいんです。ゾディアークさんも…生徒会長さんも…」
エクスデスさん 「分かった…頑張ってくれ…
夕焼けが綺麗な時間。私は生徒会長さんに話があると伝えて、屋上に来てもらった。
生徒会長さん 「どうしたんだ?悩み事か?」
私 「あの…ゾディアークさんと…何があったんですか?」
生徒会長さん 「…!」
生徒会長さんは驚いていた。そして、遠くを見詰める。
生徒会長さん 「あの子は…私の弟じゃないんだ」
私 「え…?」
理解出来なかった。エクスデスさんは兄弟だと言っていたのに、
本人は違うと言う。でも、あんな事で嘘をつく理由が無いはずなのに。
生徒会長さん 「正確には…従兄弟なんだ…少し…昔の事を話させてくれ」
そう言って話してくれた。
私はバハムート。私はたまに従兄弟の家に遊びに行くことがある。
名前はゾディアーク。人懐っこく、可愛げのある子だった。
ゾディアーク 「バハムート!久しぶりだね」
私 「久しぶり。元気だったか?」
こんな会話を繰り返す日々だったが、幸せだった。
だが、それは突然終わった。
私が高校2年だった時、ゾディアークの家族が殺害された。
それを知り、急いで病院に向かった。
ゾディアークはベッドで眠っている。
あまりのショックに気絶してしまったと言う。
医師から聞いた。両親は亡くなったと、ゾディアークは何とか無事だったと。
ゾディアークは医師から話しを聞いた後、面会が可能になり、会いに行った。
ゾディアークの目は死んでいた。全てを失って、以前の様な優しい笑顔は無くなった。
私 「ゾディアーク!無事で良かった!」
ゾディアーク 「…ちゃった…」
私 「え…?」
ゾディアークは何かを呟いた。
ゾディアーク 「母さんと父さん…居なくなちゃった…あはは!どうせ全部無くなるんだ!
バハムートも!きっと私の側から居なくなるんだ!」
ゾディアークは狂った様に叫び出した。私は咄嗟にゾディアークを抱きしめた。
私 「大丈夫だ!絶対居なくなったりしないから!ずっと側にいるから!
だから…私の兄弟にならないか…?お前の兄として
お前の幸せを守るから!」
ゾディアーク 「本当…?居なくなったりしない…?ずっと…側に居てくれるの…?」
私 「約束だ!ずっと側にいる!」
そう約束したが、ゾディアークは以前の様に笑う事は無くなった。
私の事を恨んでいるのかもしれない。怖くて仕方がない。
そう話してくれた。
私 「生徒会長…いや、バハムートさん…これだけ言わせて下さい」
バハムートさん 「何だ?」
私 「きっとゾディアークさんは、貴方に愛して欲しいんだと思います。
あの時の約束を守って欲しいと同時に、失うことが怖いんだと思います。
だから、こんな事言うのもあれですけど、諦めないでくださいね」
バハムートさん 「…ありがとう」
きっとバハムートさんはゾディアークさんの事をこれ以上ないくらい愛しているのだろう。
だから、きっとこの気持ちは伝わるはず。
私も協力すると約束した。
コメント
2件
お互いがお互いを大切だから、また無くなる恐怖が勝っちゃうんですね。アルテマさんの言う通り!バハムートさん諦めないでください!📣