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第12話 茶番の始まり
「検証」を終え、新たな王位継承候補となったジェイドにすり寄ってくる貴族たち。
その様子をぼんやり眺めながら、理世は自分の今後について考えていた。
(〈時空魔法〉を『ジェイド』が使っているように見せるなら、私はこの空間にいたほうがいいと思うんだけど……)
それが現実的ではないということはわかっていた。
食事、睡眠――この空間に閉じこもっていてはできないことが山ほどある。
(必要なものをここに送ってもらってここで生活……は、まぁ嫌だよねぇ)
ジェイドの視界から、貴族たちが少しずつ減っていくのがわかった。
(閉じ込めたりはしないと思うけど……でも協力させるために優しくしてくれてただけかもしれないし)
「『理世』」
しばらく静かだった影空間に、ジェイドの声が降って来た。
「な、何?」
「『ごめん、今からあまり説明できないから、一方的に大事なことだけ話***************
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