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「はぁ……やば、凄く沢山出た……」
「……」
「……あの、部長」
「うるせえ。黙れ」
ぎろりと睨みつけると、瀬名の身体が一瞬、ビクッと竦んだ。
「てめぇなぁ、こんな所でサカりやがって……! スーツが皺になったらどうしてくれる。しかも、またナカに出しやがったな!?」
「だって……外に出したら部長のコートが汚れると思って。それは困るでしょう?」
「…………っ、チッ」
理屈に負けて舌打ちする理人に、瀬名がニヤリと距離を詰める。
「そんな怖い顔しないでくださいよ。……本当は、中に出されるの好きなクセに」
「は!?」
「だってこの間、『ナカに出せ』って散々おねだりして……」
「……っ!」
「痛っ」
理人は無言で瀬名の額を指で弾くと、脱ぎ散らかされた服を拾い上げ、逃げるように浴室へ向かった。
「あっ、ちょっと待ってください部長!」
「入ってくんな、馬鹿!」
居たたまれなさに背中を焼かれながら、理人は浴室のドアを乱暴に閉めた。
「――ふぅ……」
シャワーで汚れを落とし、お湯を張った広めの浴槽に浸かる。 まさかこの歳になって、玄関先で犯されるなんて思いもしなかった。すぐそこにベッドがあるのに、どれだけがっつけば気が済むんだ。
(でも、まぁ……)
「……悪くはなかったな」
「えっ!? 本当ですか?」
「…………!?」
不意に響いた声に、理人は跳ね上がるほど驚いた。 いつの間にか扉が開いており、そこには一糸纏わぬ姿の瀬名が立っていた。
「……来んなっつったろ」
「ハハッ、部長、すごい顔。ドス利いてますね」
「プライベートゾーンを邪魔されるのが嫌いなんだよ」
「……あぁ、そういうことですか」
瀬名は何かを理解した様子で、楽しげに目を細めた。
「何笑ってやがる」
「いえ別に。それより、僕も一緒に入らせてもらってもいいですよね?」
「はぁ? てめぇ、話聞いてたのか」
「大丈夫です。部長の嫌がることはしませんから」
強引に浴槽へ踏み込んできた瀬名のせいで、お湯がざぶりと溢れ出した。
「おい、狭いだろ」
「いいじゃないですか。こうしてくっついていれば」
背後から抱きしめられ、肌の熱がダイレクトに伝わってくる。
「強引なヤツだな」
「……そういうの、嫌いじゃないんでしょう?」
首筋にちゅっと口付けられ、理人は観念したように瀬名に体重を預けた。 実は、理人はこういうスキンシップが嫌いではない。ただ、慣れていないだけだ。
瀬名は満足げに微笑むと、濡れた肌に指先を滑らせ始めた。
「ん……、おい」
「あぁ……やっぱり。部長の身体、触り心地がすごくいい。この腹筋、見惚れますね……」
「おい変態。人の腹を撫で回すんじゃねぇよ」
「すみません。つい……」
謝りながらも、瀬名の手は止まらない。首筋からうなじに何度もキスを落とし、ゆっくりと胸元へ指先を移動させていく。
「凄いな……こんなに引き締まってるのに、腰は細い。それに、乳首だって……こんなに硬くなって」
「っ、てめぇ……マジでやめろ」
理人がその手首を掴んで止めるが、瀬名は逃がさない。
「……もう、昂ってる」
「ッ……」
「可愛いですね……」
指先で捏ね回され、理人の喉から「んっ、あ……」と甘い声が漏れる。
「部長……こっち向いてください」
向き合わされた瞬間、濃厚な唇の重なりが理人の思考を奪った。 互いの唾液を交換し合うような深い口付け。湯気の熱と体温が混ざり合い、静まっていた情動が再び沸き上がる。
「……っ……出るぞ」
「えっ、ちょ……部長!?」
理人は瀬名を浴槽の縁に追いやると、唐突に立ち上がった。
「お前……ここでまたするつもりだったろ」
「うっ……だって、そりゃ……」
「てめぇのデカチン突っ込んだら、湯がナカに入って大変なことになるだろっ!」
「えぇ……そこ?」
不満げに項垂れる瀬名の耳元に、理人はわざと色気を孕んだ声で囁いた。
「……続きは、ベッドでな」
今度こそ、理人は呆然とする瀬名を残して浴室を後にした。